第20話 秘密

「さて……毎度毎度、あれは少々厄介ですね…

巻き込んですみませんが、“あれ”から安全に生きて帰る為、逃げるためにも少々私について来てください。」

そう言うと、田中さんはさっきまで居た、4番目のトイレの個室のドアを開けた。

田中さんは、トイレの中に入ると、個室の壁を押しだした。

キィっ

何かが軋む音がする…

よく見ると、そこには隠し扉があり、トンネルとなっているようだ……

扉の奥は暗くてよく見えないが…まず言えることは…

「すげぇ……」

「本当にすごい…」

正直な感想しかない…だって、旧校舎にこんな秘密の“トンネル”があるなんて誰も思わないだろう……

「さて、ぼさっとしてないで、早く行きますよ…そうじゃないと、すぐ来ますから。」

私達は駆け足で、扉のなかをくぐっていた。

さっきまで“女子トイレ”に抵抗があった、千隼君は今は大丈夫だが……ここが“女子トイレ”思い出したら大丈夫かな?

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