近道3(ネタバレあり)21話〜30話まとめ

登場人物紹介


主人公


 黒野くろの貴史郎きしろう…異世界に来てしまったらしい、背だけは高い三十才男性。姫、サリーの侍従として魔女の塔に住むことになる。お米が大好き。クロノ。



魔女の塔


 セーラレイン・フロストライゼル…魔女の塔の主人である白髪の姫。男性が苦手。実は美人で、笑うと可愛い。姫様、サリー。


 ヨスコッティ・フローレンス…衛兵代わりの黒髪おさげの女性剣士。クロノの剣の師匠。ヨッちゃん、ヨスコさん。


 ヴァイオレット・スプリング…姫の教育係、魔女の畑の管理人。実は塔の中では最強。ヴィオ、ヴィオさん。



他の人物


 トマ…全てに通じた宮廷魔道士。トマ師、トマ先生。


 カズミ・ラフロック…魔女の塔の食事を担当する料理人。体格がとてもいい。いつもおしゃれ。元男性。カズミ、カズミン。

 


あらすじ


 サリーの話を聞くため、クロノはサリーを自室に招いた。おやつの試作ばかりしていたためいい匂いがして、クロノは恥ずかしく思うがサリーは違和感なく馴染む。打ち解けて話すうち、サリーは婚約者だった王子に言われた暴言を告白した。


 クロノは暴言を強く否定。気持ちが高ぶり、サリーを抱きしめてしまう。自分のしたことに戸惑うクロノ、何故か自信を持つサリー。


 サリーは2人きりの時は恋人として振る舞うことを提案した。クロノは戸惑うが、押し切られてしまう。

 間違いがあってはいけないと尻込むクロノに、サリーは剣をかざして誓いを立てさせた。

 結婚前に純潔を失うようなことがあれば、サリーを切りクロノも死ななければならない。あまりの約束の重さに悲鳴をあげるクロノ。

 クロノは動揺からサリーのバニーガール姿の夢を見てしまい、不安のため眠れなくなる。


 魔女の塔の担当料理人はクロノより背も幅もひと回りずつ大きな元男性、カズミ・ラフロックだった。クロノは思いの外気に入られ、本能的な恐怖を覚える。

 彼?はヨスコの剣の師匠だった。ヨスコは好意的だが、クロノの恐怖はおさまらない。サリーのコスプレの夢に加えてカズミの夢まで見てしまい、飛び起きるようになった。不眠がひどくなる。


 そんな中、クロノは朝の支度の手伝いとして、サリーの髪を結うことになる。

 それは2人の時間を作るためのサリーの配慮だった。クロノは偽物の恋を楽しむサリーを嬉しく思う。しかし寝不足のため髪を結う手順を覚えられずにいると、サリーは自分が受けるトマ師の授業を参観するように勧めた。


 授業はクロノの知らない言葉で進められ、訳もわからず聞くうちにクロノはトマ師の授業で久しぶりに熟睡する。サリーが眠らせるため見学させたのだ。

 そして、授業が終わるとサリーはいつも抱いて寝ている黒いうさぎのぬいぐるみを貸してくれた。ヨスコがくれたものだという。それを抱いて休み、おかげでクロノは無事に眠れるようになった。


 クロノは剣の腕がなかなか上達しないので、カズミにも師事することにした。あれやこれやでカズミンと親しげに呼ぶことを約束させられる。


 何かとやることが増えた中、髪を結う時間は貴重な恋人ごっこの時間だ。クロノは何とかサリーの髪が結えるようになり、しかし交わす言葉が減る。

 恋人ごっこには先がない。

 だが、クロノはこの時間を心が満たされると感じていた。


作者のおすすめ…23話

 クロノの振り回されっぷりとサリーの変に自信を持った浮かれっぷりをごらんいただきたいです。恋する乙女と苦労する中年は最高。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る