翠嶺の魔女の紀行譚

何処かのあきぐも

序章 とある新緑の魔術師

ウェインゲエル迷森林の奥に建つ一軒の小さな家

そこには、スイという少女がとある高名な魔導師と住んでいた

彼女は外にいる間は全身を覆う新緑ローブに身を包みこれまた大きな新緑の魔女帽子をかぶり陽の光を身に受けないようにする。

それは彼女がアルビノゆえのことだ。


「トリ助!今日も街に行くよ!」


大きな影を地面に映しながらゆっくりと地面に降り立つ翡翠色のドラゴン

ズメイと呼ばれたそのドラゴンは彼女を背に乗せ飛び立つ。


「今日も風がきもちぃ〜、今日の夕飯は何しようかな」


しばらく飛び街の手前の森でトリ助から降り、街道を歩いて街に向かう。


「今日も並んでるなぁ.....めんどくさい.....」


町の入口には商人の馬車や冒険者が街に入る手続きをしている。

この街はグリーズラント帝国というこの大陸の南側一帯を領土とする一大国家の北側の国境付近の城塞都市メルキュールである。隣国からの商人が多いため確認事項が多いのだ。

順番が回って門番の衛士に身分証である魔術師ギルドのカードを提示する。


「はい、次の方身分証を見せて....って嬢ちゃんか、あのばぁさんは元気か?」


「うん、ピンピンしてるよ。おっちゃんは元気だった?」


「あぁ、だが最近きな臭くてなぁ....魔族の動きが活発化してるらしい。あの森の向こうは魔皇国だったろ?気をつけな」


「大丈夫だよ、ババ様もいるし軍がきても蹴散らせるよ!」


「あのばぁさんならそれくらいできるか...」


「それじゃぁ、またね、おっちゃん」


そう言って街に入り商店街に向かう

道行く住民は新緑に身を包んだある意味怪しげな魔術師を気にもとめないが、この街の人ではないものからの視線はいつも変わらない。



「あ、そうだ魔術師ギルドでカード更新しないと」


魔術師ギルドに入ると薬草の独特な匂いが鼻をくすぐる

そして小走りで受付にカードを出し


「スイ・グリズユースです。更新しに来ました」


「スイさん大きくなりましたね、グリズユース師はお元気で?」


「ババ様はげんきだよ。ずっとお部屋で本読んでるけどね。」


「そうですか、ではよろしくお伝えください。」


冒険者の8級から始まり1級の8段階のランク付けをしており、それに習い魔術師ギルドも下から見習い、魔法技師、魔法師、魔術師、トップには魔導師がいる。それぞれ下から第3階位から第1階位の三段階に別れている。魔法使いのほうが難しいのである。

そして、魔導師になると騎士などが受勲することができる騎士爵と同じように栄誉称号を得ることが可能である。ちなみにババ様はもちろん第1階位魔導師で、魔皇国とのおよそ数日百キロある国境のうちウェインゲエル迷森林に引かれているおよそ数十キロほどの範囲をを一人で守備していた。

そのため当時の迷森林を含む土地を領土としていた子爵様が推薦し、ババ様はこの森を領土とする準2等勲爵士という騎士爵の4つ下の名誉称号を賜った。

ちなみにこの爵士は、一番上が1等、下が準8等までの16階級存在する。戦での活躍や賞金稼ぎ等の治安維持に貢献した場合、その他にも様々なことで国に貢献した場合、国王と憲兵、所属ギルドの3組織の厳格な審査を経て受勲することができる。


そしてスイは


「すごいですよ!史上3人目ですよ!こんなに早く魔導師になった方は!」


ということで彼女は史上3人目の最年少の第3階位魔導師になった。






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神よここまで書いて満足してしまった作者にこの先の展開を考える力をぉぉぉぉぉぉ







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