異世界で私だけが『あんっ♡そこっ♡ポーション屋』です~普通、異世界転生で女の子の体だったら、エッチな事するよね。魔法やポーションもそういう目的に使うはず。最強無双もするけどね~

喰寝丸太

第1話 婚約破棄断罪と、魔の森と、そこに山があるからさ

「エンゼル・アルタム、君をとの婚約を破棄させてもらう。そして、フローラに対する嫌がらせの数々死罪に値する。処刑したいところだが、フローラが嫌がるのでな。罪を減じて魔の森に追放とする」


 そう言ったのはシクリッド王子。

 ここは、魔法学園の教室。


 王子の脇にはフローラが心配そうな目をして立っています。

 フローラは王子との交際が取り沙汰される女性。


「そんな。私が何をしたと言うのです」


 そう答えた私はエンゼル、アルタム公爵家の三女。

 


「調べはついている。フローラに殺し屋を差し向けたのがお前だ」

「うそです。そんな事はしていません」

「殺し屋が自白したんだぞ。それに動機を一番持つのがお前だ。常日頃、フローラにきつく当たっていただろう」

「殺し屋なんて知りません。フローラに言ったのは、婚約者のある殿方との付き合いは節度を持ってと、諫めたのです」

「白々しい。フローラの食事に毒を入れさせたのもお前だ。幸い、毒検知に使う秘宝の魔道具があったからよかったものの。そうでなければ大惨事になっていたところだぞ。これもお前が毒を入れるように指示したと、給仕が自白している」


「知りません。何故? 訳が分かりません」

「もういい。引っ立てろ」


 兵士が私の両腕をがっちり捕まえて、私は引きずられて教室を後にした。

 どうしてこんな事に。

 訳も分からぬまま鉄の枷をはめられ、囚人護送の馬車に乗せられました。


 これから追放される魔の森はドラゴンの魔王が棲むといいます。

 モンスターの宝庫で、住んでいる人などおりません。

 そんな所に追放されるという事は死ねと言っている事と同義。


 何日も掛けて馬車は魔の森の入口に差し掛かりました。

 魔の森には誰が作ったか分からない道が一本通っているそうです。

 その道を行きます。

 突然、ガクンと馬車が停まりました。


 外から獣の咆哮が聞こえます。

 そして馬車が横倒しに。

 馬車は壊れ、私は外に放り出されました。

 衝撃で頭が割れるように痛い。


 目の前には建物の大きさの熊が仁王立ちしています。

 熊は私の匂いを嗅ぐと顔をしかめて立ち去って行きます。

 罪人なので水浴びをさせてもらえなかったので、臭かったのでしょうか。

 それとも持つ事を許された香水を頻繁に使っていたので、その匂いがお気に召さなかったのかも知れません。

 とにかく助かりました。

 ですが、この頭痛ではもう長くないような気がします。


 冤罪なのは悔しいですが、陰謀を阻止する為に、情報を集めたり操作したりするのは貴族の嗜み。

 私がしくじったのがいけないのでしょう。


 ここにいても生き延びられそうにありません。

 道を引き返しても同じ事のような気がします。

 どうせ死ぬなら誰にも見つからない所で散りましょうか。

 お花畑の真ん中が良いかも知れません。


 手枷と足枷は少し邪魔ですが、歩けない事はありません。

 馬車に乗る時は足枷の鉄球は外されています。


 お花畑を探して森に踏み込みました。

 すると洞窟があるではありませんか。


 こんな所に洞窟が?


 洞窟というのは普通、山すそやがけに出来ると聞いてます

 不思議です。

 私は興味を引かれたので中に入りました。

 驚いた事に床は平らな石で出来ています。

 明らかに人工物です。


 進んで行くと台座が見えました。

 そこに一冊の本が置いてあります。


 表紙には見慣れない文字が書いてあります。

 どこかで見たような?


 私の頭を激痛が襲い、そして痛みが無くなりました。


「あー、何だこりゃ」


 俺は確か日本でサラリーマンをしてたはずだ。

 えっと転生した。

 まさかな。

 違和感があるので胸を揉む。

 ふにっとな。


「あん」


 やべえぞ、女になっている。

 あー、今まで女で暮らしてた記憶もあるな。

 俺は男だっつーの。


 でもこの感触はいいな。

 俺の恋人はおっぱいを攻めると乳首が痛くなると言って嫌がった。

 おっぱいに触る事さえ拒否した。

 常々、欲求が満たされるまで揉みたいと思っていた。

 なぜ登るもむのかだって?

 そこに山があるから登るもむのさ、なんちゃって。


 標高2222ふにふにメートル。ルートナンバー081だぜ。


 いやー堪能しましたぜ。

 いつまでも揉んでいたい。

 お猿さんになってしまいそうだ。

 いかんな。

 どうやら生き残りを掛けて、これからサバイバルしないといけないらしい。

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