キノコの気持ち

ほらほら

ベニテングタケ


 ん? なんだい、君はこんな山奥で?


 え、キノコ狩り?

 ほう! それは奇遇だね、実は僕はキノコなんだよ、ベニテングタケと言う。


 うん、見ればわかるって? ははは、それもそうだ。


 赤い傘に白いイボがチャーミングだって? いやぁ、照れるね…………。


 ……実は僕も常日頃からそう思っていたんだよ。


 …………これはもう僕はキノコ界の華と言ってもいいんじゃないかな?


 実は食べても結構イケる………………え、毒だから食べない? しかも、他の人が食べると危ないから全部むしって穴に捨てる!?


 待って!! ぼ、 僕をむしらないで!!


 ベニテングダケを、キノコ界の華を手折らないで!!


 天狗の鼻を折らないで!!!!


 あ、あぁっ~~~!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る