障害教育の難しさがよく分かります。読後感はよいです。

 性的虐待により苦しんでいる人が多く出ており、生々しい描写が多く、人を選ぶ作品だと思います。私は仄暗い作品が好きだったので楽しめました。
 最初は性的虐待を受ける描写が多く書かれており、読んでいて辛くなっていきます。
 その後、神河内家に引き取られた後は、どれだけ彼女を社会に戻すことができるのか、どうやって育てていくのかに焦点が当てられます。教育の仕方はかなり現実味があり、障害者に対して理解があるんだなあと感じられました。また、学校の対応も、教員同士の根回し等の面倒なやりとりも描写されていたり、より現実味を感じました。
 癖がありますが、生々しい描写に耐えることができ、暗めの作品を読みたい人にはおすすめできます。読後感もよいです。