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side.Akihito




「保…」


両手をつき、保に覆い被さって額にコツンと近付く。



「ん…」


応えて短く、保がそう返事して。


細められた瞳から涙が伝って零れたから。

それを舌で舐め取りキスをすると…


俺は保の膝を割開き、待ちわびたその秘部へと、

自身の猛りをあてがった。







「ひぁッ…!」



「…力抜け、保…」


手で竿を支え、グチリと先端を突き立てる。


ふやかした入り口をゆっくりと掻い潜ろうとすれば。

異物とばかりに腸壁に阻まれて…とてつもない圧力が俺のモノへと襲い掛かった。







「はッ!ああァッ…!!」


「くッ…きっつ……」


約半年振りとなるセックスは、今まで体験したものの比ではなく。底無しの快感でもって、俺の雄を駆り立てる。







「あっ、な、に…すご、い……!」


苦痛に顔を歪めながらも、保が時折見せる表情には間違いなく恍惚の兆しが見て取れて…


俺は更に奥へと挿入を進めてく。







「はッ…保、もう我慢できねぇ───…」



こんな余裕無いセックスは初めてだ。


突き進む度に起こる保の締め付けに、俺のモノは今にも欲をぶちまけちまいそうな勢いで。



俺は明らかに純潔な保の身体によって、

身も心もいいように、翻弄されていくのが解った。







「ふふ…」


俺の性器を全てその身に収めた瞬間、

ふいに保が微笑む。


慣れない身体で尻にナニをぶち込まれ、

苦しいハズなのに。




不思議に思って顔を覗き見れば、

保は笑ったまま、じっと俺を見上げて…



幸せそうに、ポツリと囁いた。








「よか…ったぁ…僕なんかにも、反応してくれてっ…」


「…──────!!」



その時、プツリと切れた何か。



ギリギリ何処かで抱いてた迷いも、理性の糸も全部。


保の放った言葉を引き金に…


呆気なくそれは、断ち切られてしまう。



 





「…ぃッ…ああッ────…!!」



保が初めてだとか、相手は男なんだとか。

無駄な雑念は欲に塗れちまって、ただがむしゃらに



狂ってく。




それはもう本能のまま、忠実に。

自身の骨と保の柔らかな尻とがぶつかり合い、パツンと音が弾けるくらいに。



獣じみた行為でもって、

激しく激しく保の中に雄を突き立てて…



何度も何度も、犯し続けた。

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