夢の屋台

 脱サラして夢の屋台を持った。出すのはもちろんラーメン。暇な時には今でも朽ち果てた屋台で一人芝居をする。「いらっしゃい――醤油一つ――へい、お待ち――勘定を――まいどあり」なぜ私だけだったのだろうか? 脱サラした日に核戦争は始まった。ただ一人生き延びた私は、ラーメン代わりの缶詰に箸を運ぶ。

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