祖父の感懐

 昨夜未明、特殊思想犯収容施設に墜落した識別不明のフライングオブジェクトFOは、大戦時の機体ということが判明しました。

 中央官制網にも登録がなく、自動操縦の形跡もないことから、マニュアル操作で操縦したことが事故の原因と推測されています。

 今のところ死傷者は出ていませんが、FOの操縦者は依然、行方不明のままです。

 また、収容者と面会者の二名が行方不明という未確認情報もありますが、事実関係はわかっていません。

 当該施設はいわゆる“黒エルフ”の保護施設として運営されていたことからも“黒エルフ”に恨みを持つ者が事故を装った意図的な犯行の可能性も視野に入れて、当局は大戦時の記録も確認しているとのことです。

 ただ、大戦時の記録はほとんど残っていないことからも追跡は困難であるとのことです。

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