第11話 拉致監禁未遂、ロリコンパパ

これは、私が18歳の時に知り合ったパパ。

予備校の講習に遠方から行くことになった時に、お金がなくて宿泊代まで捻出できなかった。


だから、サイトで「お泊まりさせてくれる人」を募った。

別にお金を募ったわけではない。


駅で待ち合わせをして、家に向かう。

パパは、優しそうな雰囲気の、ふくよかな人だった。

パパと言っても、10歳も離れていないだろう。

普通の会社員といったところ。


コンビニで軽く飲み物やお菓子を買い、家にお邪魔する。


パパはニコニコと「楽しみにしてたんだよぉ〜♪」と言う。


私はまだこの言葉の裏を理解するには経験値が足りなかった。

純粋に「宿泊するため」にここにいるのだ。


「疲れたでしょ、シャワー浴びておいでよ」


「じゃあお言葉に甘えて…」


シャワーで髪を洗い、身体を洗う。

そんなリラックスのひと時。


すると、何の音沙汰もなく、ガラガラと扉が開いた。

そこにはフル勃起パパが立っていた。


「この日を…楽しみにしてたんだよぉ!」


と言いながら、私の身体を貪るように泡で洗いまくる。


「フレッシュだねぇ、水を弾くねぇ…可愛いねぇ!」


やめてくれと懇願しても、まぁもちろんやめてくれるわけもない。


ひと通り私の身体を弄んで満足したのか、ベッドで爆睡するパパ。


こんなところにいられない、とソッコーで荷物をまとめる。


「やばい、逃げよう」


そっと、荷物を持って家を出ようとしたとき。


ガバッ!


とパパは起きた。


「何だ、逃げるのか!」


やばい、起きた、と思いながらソッコーで逃げる私。


「逃がすか!」


CALVIN KLEINのパンツが私を追いかけてくる。

恐怖以外の感情がない。


ただひたすらに逃げる。


間一髪、エレベーターのドアが閉まる。


逃げる私に、ベランダからパンツ男が何か叫んでいる。

下手すると拉致監禁されるところだった。

あぶねー。


そんな、苦い経験もある。

まぁ甘い経験なんて、実はそこまでないんだろうな。

プラマイゼロって感じ?







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