第4話 伝説の王様が家出をしたらしい? (3)

 「ふっ、ふふふ」と。


 彼女は薄ら笑いを浮かべつつ。


 自身のモフモフ尻尾もフワフワと振りながら、エリエと沙羅の二人へと。


 ダークエルフの沙羅様いわく、おとうちゃん……。


 そしてオークのエリエ様は、御方さま……。


 そんな二人の大事な【陛下】を白銀色の妖狐──!


 獣人のお姉様は探索に行くな! 放置していろ! と、二人に告げるのだが。


 当の本人で沙羅とエリエの二人は、そうはいかない!


 白銀色の妖狐の女性に対して、二人は仲良く、直ぐに、怪訝な表情へと写り変わり。


「シルフィーさん、馬鹿なことを申すなぁ!」と。


 エリエが不満を告げれば。


「エリエ姉の言う通りだよ! シルフィー姉! うちは絶対にお父ちゃんのことを探し。直ぐに連れて帰る」と。


 沙羅もエリエに続き、白銀色の妖狐──!


 シルフィー東太后へと呻り、吠え、不満を漏らす、ワンワンとね!

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