第二弾33の詩! 33個の言葉を使って詩を書いてください!に挑戦

雨実 和兎

海に行きたい

「……海に行きたい」

学校に行かなくなり

外にも出なくなった君が

零す様に言った言葉だった

其の日ニュースでは

隣国が戦争を始めたと囃し立て

其れがきっかけなのは

間違いなかった


けれども静かに海を見つめる君は

どちらが正しいとも間違っているとも言わず

季節外れの海には

波が砂を運ぶ音だけが響いている


風に流され形を変える白い雲と

透きとおる様な青い空

時折

陽の光りで煌めく

青い海の向こうに

君は何を想い

願ったのだろうか

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