(二)

 この日、大学で四時限目まで連続で講義を受けたあと、一七号館の地下へ向かった。廊下を進みドアに「神南学院大学テニス愛好会・雷神ぐさん」と書かれたドアを開けた。

 中にはすでに学生たちが何人かいた。練習は普段は都内のテニスコートでしているが、今日は練習日ではないので授業がない。だから授業がない学生はここにたむろしているのだ。

 その中の会話の輪の中に入り、しばらく会話に花を咲かした。そうしてその後、残っていたメンバーで居酒屋に行った。

 渋谷の繁華街の交差点の前の雑居ビル四階にある飲み屋に行った。サークルでいつも利用している、大きな鶏の胸肉の唐揚げが売りの無国籍ダイニングの店だ。


(続く)

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