宝石と魔法が彩り、傍らには可愛い使い魔…。こんな世界で暮らしてみたい!

まずは目次をご覧ください。あくまで全体として大きなストーリーの流れがある中でですが、5話ごとに1種類の宝石がフォーカスされ、その名を冠する様々な魔法が次々に繰り出されることがお分かりになるでしょう。
まるで丁寧に整理された鮮やかな宝石箱のようで、中身もその印象を裏切らず、読みやすく面白い、頭と心が豊かになるご作品です。

主人公のアイさんは宝石魔図鑑というアイテムによって、宝石をモチーフとした魔法の数々を一からデザインできるのですが、どれも見た目や効果がそれぞれの宝石が持つイメージにぴたりと合うものばかりなのです。
これはひとえにアイさんが元々持っておられた宝石に対する深い理解が為せる業だと思われます。優れた知識とは鋭いセンスとして立ち現れるものなのだと、改めて勉強させていただいております。

しかしそんな彼女も、異世界人であるためたまにうっかり常識のない発言をしてしまい、周囲の人々に訝られることも…。そんなとき彼女を(そして同時に、我々読者の理解を)助けてくれるのが、女神様が遣わしてくださった、使い魔のプレシャスちゃんです!
猫みたいな大きさで可愛らしく、アイさんに色々なことを教えてくれる反面、アイさんの持つ宝石の知識と宝石魔図鑑に興味津々。気位の高いタイプではなく、普通に抱っことかしても怒りません。しかし可愛いだけではなく、その正体は…。詳しくは本編をご覧ください!

作り込まれたお洒落なハイファンタジーとしてだけでなく、オーソドックスな異世界ものとしても楽しめるご作品であると拝察いたします。
ハンターとなり魔物と戦い…ときには料理や舞踊を披露する…精霊や神聖魔法の秘密、自素石の使い方も気になる…ギルドでのランクアップも視野にあり…意外な人物の訪問を受けて仲良くなったり…。

もし自分がこの世界に行ったら、きっと楽しいだろうなぁ、というのはもちろんのこと…。
もし自分が異世界女神様だったら、自分の作った世界をこんなに楽しんでもらえたら、きっと嬉しいだろうなぁ、と思います!

アイさんも楽しむ、私達も楽しい、とにかくそんなご作品です! ぜひ御一読ください!