第8話

麻衣には、戸惑いが、ない訳ではない。

しかし、真一は罪悪感などないと言い切る。

「世の中のルールなんか知ったこっちゃねぇ。」

その言葉に麻衣は、頼もしさを覚えるも危険を感じたが、それでもこの人しかいないというのが一番だった。

どんな事があろうと一緒にいる覚悟を決めていた。

世間は、不倫は悪だと言う。

麻衣は、略奪しようとは思っていなかった。

いつも、真一の幸せを一番に考える。

子供を守りたい、家庭を守る。

当然だ。さっさと家庭を捨てられると怖い。

責任感ある人で良かった。

好きな人ができる度、乗り換えるようでは困る。

真一は、ほとんど妻のことは口にしなかった。

子供のことはよく、話した。

子供はどちらも真一に懐いているようだ。

愛情深いのが、よくわかる。

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