第2話

麻衣のお店は小さな居酒屋だ。

真一と出逢ったのは2020年12月23日。

「あのう、3人だけどいいですかぁ?」

緊急事態宣言が解除されたばかりの頃だ。

正直、どこからきたのかわからないから不安だった。

しかし、真一は屈託のない笑顔でつい、

「ダメだけど…いいですよ!」

とつい、変なことを言ってしまった。

カウンターに3人は座り、麻衣はおしぼりを出す。

こんな時期に3人はとてもありがたかった。

3人と麻衣は、焼酎を呑みながら楽しく談笑して

その日は普通に帰って行った。

そして、次の日、開店準備をしていると、昨日の二人がはいってきた。

「あ、すみません。まだ、準備出来てなくて…」

「手伝おうか?」と真一。

「あ、いえ、座っといて下さい。すぐ、終るので

。」

連日来てくれてホントにありがたいと思いながら、さっさと準備を済ませた。


そして、翌日25日、真一は一人で現れた。

「今日は、一人なんだ。ごめんね。」

「あ、そうなんですね!全然、いいですよ!」

と言いながら、麻衣は明らかにちょっとした心の動揺を隠せてるのか心配になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る