24、黒髪の君


黒髪の君は剣を一閃させた。

敵を裂いた切っ先が鈍く光る。

一つにまとめられた髪が緩やかな弧を描く。


君は強い。

おそらく助けなど要らないのだろう。


しかし、だからこそその手を取りたいと思う。


故に僕は君を守る盾となろう。

君に要らぬと言われても、

この約束を僕は守り続けよう。


黒髪の君がいつまでも美しくいれるように。

君がいつまでも強くあるために。



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