呪い

わが脳髄は夜闇に溶ける

トルコランプの彩りに

部屋の隅の静けさに

机に伏した洞より流れる

暗く黒いわが呪い


わが脳髄は夕陽に溶ける

己を射殺す斜陽のいろに

精肉屋の裏通り

紫煙をくゆらす洞より流れる

極彩色のわが呪い


わが脳髄は朝日に溶ける

欠けることない歯車に

賢らに鳴く狸共

阿頼耶識の種より流れる

死にぞこないのこの呪い

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