アルバム

ひとつ思い出をピンで留めよう

美しいまま永久に

時に力に変えるため


ふたつ言葉をピンで留めよう

角砂糖の声たちを

時代に溶けることなきよう


みっつ心をピンで留めよう

いとしい思いよそのままに

青葉の香る夕暮れに


いくつ留めたか名残りの日々よ

コルクボードはお前の姿

曼珠沙華に咲く顔なき恋人


留めた言葉は猿轡

思う心はあの日のままに

隣の空いたソファに沈む

いとしい呪いに身を任せ

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