第5話

 ついに、私がずっとやりたいなぁと思っていたことが実現するかというと、そう簡単にはいかない。


 まずは、今までの超寝不足を解消しないと、体が随分お疲れ様だ。


 そうは言っても、ジローは赤ちゃんなので、私がまだ過敏な状態をキープしていて、ちょっとフメフメしただけで目が覚めるような浅い眠りでしか寝れない。


 離乳食も始めていて、アレルギー反応が出ないかどうか、入園までに一通りの食材は食べさせておかなければいけない。

 

 大人の食べものを少量とって離乳食に使うという方法もあるが、タローの好みもあり、結構使う食材が決まっているので、別に作って冷凍する。

 その作業を昼間にやっていると、ダンナのご飯の用意ができなく、自分も夕食を食べる時間がなかったりもするので、タローとジローが寝てる時、やれなかった事をする。


 そして、次は仕事の復帰。


 入園前の準備は、手作りのバッグ類や名前付けに結構手間がかかる。


 育児休業を取得していたので、それが終わり、ジローを園に預けて出勤する。


 はっきり言って、育休明けはウラシマタロウだ。

 何もかもすっかり忘れている。

 仕事の勘を取り戻すにも一苦労だ。


 仕事復帰してから、生活リズムを掴むまで、結構時間がかかり、正直クタクタになる。


 ネントレのおかげか、夜泣きはあまり無いが、どんどん色々分かってくるようになると、私が添い寝してないと気付くと泣くようになった。


 ジローは敏感ちゃんだ。


 そうなると、なかなか寝た後離れて作業するのも難しくなる。


 ジローが家にいる間、ずっと拘束されてしまう。


 大きくなってきたので、抱っこヒモでは、まな板で食材を切る時手元が見えなかったり、洗う時水道に手が届かなかったりして、すごく作業がやりにくい。


 オンブでも、狭い家で物も多いので、手に届くものを勝手に触ったりするし、よく動くので、これも意外にやりにくい。


 部屋に放つと、色々動き回って危ない。特に、何でも口に入れるので、目が離せない。

 バウンサーは全く座ってくれないし、嫌がって泣く。


 それにプラスで寝てる時も離れられなくなると、もう八方塞がり状態だ。


 いろいろ超“手間抜き”でこの時期を乗り越える必要がある。


 この頃は、冷凍・冷蔵のカット野菜に大変お世話になりました。


 人参・大根とかは自分で休みの日にカットして保存するけど、玉ねぎのみじん切りやほうれん草、ブロッコリーなどは市販の冷凍品で、キャベツ・白菜・ネギなどは冷蔵のカット済みを利用した。それを冷凍すると長持ちする。


 でも、カット野菜では子供にはまだ大きいので、さらに切る必要があるが、まな板にクッキングシートやまな板シートを利用して洗う回数を減らす。


 もやしは袋の上からザクザクできるし、しめじのカット済みも袋の上からザクザクしたら細かくできるので、便利だ。


 タンパク質系は、豆腐とひき肉と肉団子とすり身と卵が使いやすかった。


 離乳食の頃はシラスも食べてくれたけど、苦味を感じるからか、最近は食べなくなった。


 切り身の魚も使いたいところだが、骨を取る手間がいるので、ちょっと難しかった。


 そしてダンナには同じものを食べてもらう。

 味付けは薄いので、自分で調整してもらうけど、もともと薄味が好みなので、そんなに嫌でもないみたいで良かった。


 やっぱり「細か過ぎる。」とは言うけどね。

 離乳食に比べたらまだ大きいよ。


 食材を洗う・切る・器具を洗うの作業を最小限にするとだいぶ負担が軽くなる。


 さらに味付けは食品添加物無添加の、混ぜるだけで出来上がりの調味料やだしつゆを使った。

 今はいろんな味のものがあるので便利だ。


 ただ、お金はかかる。普通に野菜を買ってきた方が安いに決まってるし、混ぜるだけの調味料は値段が高い。


 でも、時短のためには致し方ない。


 少し節約したい時は、具だくさんの味噌汁に助けてもらう。

 うちは、味噌汁が大好きなので良かった。


 もう一つ、一番お世話になっているのは焼き芋。

 鉄板にアルミホイルを履き、しっかり洗ったさつまいもを並べ、上からアルミホイルを被せて、上下の隙間をクルクルして閉じ、オーブンかグリルで30分くらい焼く。爪楊枝で刺してみて、スッと通ったら出来上がり。

 超簡単。


 冷めてから皮付きのまま皿にラップして冷蔵庫で保存したら1週間はもってくれる。冷凍もできる。

 そして子供達も割と飽きずに食べてくれる。


 2歳くらいまで、まだ呑み込みが上手くないので、しっとりしてないタイプの焼き芋は潰して水分を加えるなどの手間は必要だけどね。


 ジローは離乳食が始まってから超便秘体質になったので、焼き芋を食べると便通も良くなるから一石二鳥だ。


 1歳の前半まではベビーフードも使わせていただきました。

 誰かが病気になった時は特に、これほど便利なものはないと思う。


 ママ友は「ベビーフード食べてくれない」とか、「手作りしかしない」と言う人達だったので、多少の後ろめたさを感じたけどね。


 ジローはベビーフードの食い付きが良かったから、本当に余裕が無い時やお出かけで何も食べさせるものが無さそうな時とか、暑い日でも傷む心配ないので、逆にいいんじゃないかと思った。

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