#140字小説 二百物語 第十三集

白猫のカルマ。一軒家の家猫。

親戚宅の最後の一匹。

カニカマが大好物。

昔は猫屋敷だったね。

キミにも沢山の家族がいたんだ。

でも次第に飼えなくなり去勢するように。

おばちゃんは寂しそうに笑いながら、キミを可愛がっていたよ。


あれから10年。

今はアルバムの中だけに生きている。 #140字小説

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無人島生活4日目


乾きに耐えきれず

海水を飲む

焼けつくような喉の痛み

とても飲めない

蒸留する道具もない


日差しが体の水分を奪う

このままでは干乾びる

せめて森の木陰で休もう


空腹は限界を越え

あまり空腹を感じなくなった


夜星空を見上げる

下弦の月に何故か底知れぬ恐怖を感じた #140字小説

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無人島生活5日目


恵みの雨だ!

夜半から激しい雨が降る


雨音に気付いた時

俺は自然と砂浜へ走り出て

空へ向かい大きく口を開けた


首が疲れたので

砂浜に寝転がり

慈雨を堪能


高波が浜へ迫り来るが

恐怖より感謝

その波音さえも嬉しかった


森で拾った葉を広げ

少しでも水を溜めておこう #140字小説

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電車。生活に必要不可欠なモノ


毎日規則正しく

同じ時間に

同じ場所へ

多くの人と物を運ぶ


日本に初めて鉄道が出来て150年

山手線が環状線となって100年

新幹線の開通から50年余


世界には鉄道が無い国もあり

あっても時間通りには動かない


想像しよう

電車が無い生活を


そこにある幸せ #140字小説

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夏休み明けの学校


「はあ~マジだる~い」

「まだ暑いもんな」

「何もヤル気出な~い」

「そうだな。夏だな」

「もう帰りた~い」

「大丈夫か?体調悪そうだな」

「もう朝から最悪ぅ~」

「そういえば体育も休んでいたな」

「うん。女の子の日きちゃって~」

「そうか。でもお前男じゃん」 #140字小説

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