フォルゴル大陸 聖歴012000年頃(ギ=ヌー歴9200年頃)~聖歴125122年まで~

聖歴012000年頃(ギ=ヌー歴9200年頃)。技術の進歩こそあまりなかったもののおおむね平穏だったルグア文明が衰退。ギ=ヌー歴が終わる。直接の原因は不明だが、大規模な干ばつが原因と見られている。


聖歴110000年頃。約十万年の間にいくつかの文明が生まれては滅んでいく。


聖歴112608年。レイオスティーリア大陸において<レゾンドーンの地獄>に匹敵する大爆発<ファルマクスの大破局>が発生。副次的に生じたマグニチュード9の地震によりレイオスティーリア大陸の三割の国や地域が壊滅的な被害を受けただけでなく、総量数千億トンに及ぶ土砂が巻き上げられ煙のように空を覆い、エヴリネートスの大半を包み、寒冷化。氷河期とまではいかなかったもののエヴリネートス全土で気温が下がり、大規模な気候変動となり、文明の誕生を阻害したと言われている。


聖歴113000年頃。この頃にも何人も転生者や転移者が送り込まれるもののそのことごとくが厳しい環境に適応できずに死ぬ。しかし、唯一、<いぬい銑八郎せんぱちろう>だけは飛び抜けたサバイバビリティを発揮。両親を亡くし自らも死ぬのを待つだけだった少女<ビリシャ>と出会いこれを保護して共に暮らし、二女三男をもうけて生き延び、こちらもまた滅びゆくのを待つだけだった集落に辿り着きこれを持ち直させ、家族に囲まれ八十歳まで生きる。


聖歴114000年頃。ようやく気温が上昇し始め、植生も回復し、それに伴って人口も増加に転じ、再びフォルゴル大陸にも文明が生まれ始める。ただしどれも長続きせず。


聖歴125063年。アハティアイリス大陸の国の一つ<ルーディシア>の国王<アルディスス>が『海の向こうには何があるのか?』を調べさせるために大型船を建造させ調査を命じる。海に面したルーディシアの沖、約三十キロの地点には島があり、そこにも人間が住んでいることを知っていたため、さらにその向こうにも同じように島があるのではないかと考えてのことだった。しかし、初期に作られた船は、長期間の外洋での航海に耐えられるようなものではなく、ことごとく失敗。多くの命が失われる。


聖歴125122年。アルディススが亡くなった後も挑戦は続けられ、遂に冒険家<ロディア>がフォルゴル大陸に到達。海の向こうにも大陸があり人間が住んでいることを証明する。ロディアが辿り着いたのは、フォルゴル大陸の西端で二百人ほどの住人が細々と暮らしていた小さな集落(乾銑八郎の子孫達の一部)だった。ロディア自身はルーディシアへ戻るまでの間に病気(脚気が重症化し心不全に至ったと推測される)で死亡するが、彼が雇った者達がルーディシアに帰りつき、新大陸発見の功を讃えられる。


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