第3話 二十年後

「暗くなったから家まで送っていってやるよ」


 ううん、大丈夫だから。


 気をつけて帰ってね。


「もしも嫁に行けなかったら、俺がもらってやるからな」


 ありがとう。


 でも二十年後に覚えていたら、もう一度会いにきて言ってくれるかな。


 その時、あなたは二十五歳、先生は四十七歳。


 笑い話ぐらいにはなるから。

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