第5話 何でもない事を面白く(創作)


 私の友人に、日常の何てことない一コマを面白おかしく話せる人がいる。

 お腹というより頬が痛くなるほど笑わせてくれるのだ。

 例え同じ場面に出くわしても、私ではあんな風に話せない。

 演劇部に所属していた人だから話すのは得意なのだとしても、実に素晴らしい話術というか、トーク力だといつも感心する。


 実は今、何でもない日常を描いた物語が書きたいなぁと思っている。

 少し前からチャレンジしているのだけど、これが上手くいかない。

「何でもない」を「面白く」するには、話術ならぬ相当な筆力がいるのだと思う。


 私の作品を思い起こすと、必ず何事か起きて、それを解決すべく動くという話ばかりだ。山あり谷ありの大げさな「何か」がないと、面白く書けないからだ。

 これを日常のあれこれに変えればいいのだろうが、私の場合そう簡単にはいかない。

 例えば学園ものや、恋物語をサラッと書けてしまう人もいるが、それは才能だと思う。


 日常のあれこれを面白く描くと言えば、私の中では「赤毛のアン」が一番だ。

 孤児のアンを引き取ったカスバァト家や、アンとギルバートの恋の行方を追いながら、学校での日常や、町の人々のご近所騒動さえもが色鮮やかに描かれている。

 私たちが今読むと、少し昔の外国のお話だから、日常からは離れているように感じるが、発売当時は何てことない日常だったと思う。


 私が書きたいと思っているのはファンタジー世界の日常だから、日本の日常とは違うけれど、大げさな事件は何も起きない。

「赤毛のアン」のような日常をつづってみたいのだけど、とても難しい。

 もう少し情景描写や心理描写を学び、修行を積まねばこの物語は書けそうもない。

 今のところ書いては消すを繰り返しているが、数年後には書けるだろうか?


 一応先送りにしたこの物語、キャッチコピーだけはもう考えてある。

『山なしオチなし、ただ焦れ焦れするだけ』(≧▽≦)


 いつか投稿する日が来るといいのだけれど(笑)

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