第6話

抽選BOXへと俺は手を突っ込んだのだ。

ふむ…仕掛けみたいなモノは特にないか。

何、第二の人生だ。

今度の人生は、のんびりとスローライフを楽しめる人生だといいなと俺は思いつつ、引いてみたのである。


ん?引いたのはいいけど………?

何も書かれていない…?どういうことだ?

と思った瞬間だ。


『転生名前は大魔王シリウス・リノベイション(男)、転生種族は魔族、転生日は聖龍歴100000年6月5日、転生先はソルディア・カオスティック・マジフィニクッス・ピーストにあるリベルダ領土内にあるジャパニーズ・キャッスル、転生特典は不老不死、痛覚無効、毒無効、麻痺無効、沈黙無効、石化無効、魔法全般、絶対味覚、イケメンボイス、超絶美青年、スローライフ人生、プレゼントは魔物生成書~誰もが突っ込みたくなるかも知れないキャンペーン実施中!?因みに素材は召喚魔法及び自給自足で~』


な、何だ…?何なんだ…?と思いつつ、俺は異世界にある、ソルディア・カオスティック・マジフィニクッス…にピーストが加わった世界へと身体諸々と作り替えられている感じに襲われながら、転生することになったのである。



俺が異世界へと転生しようとしている中、世界では色々と過去に起きていた。

コレは、俺が転生する前に起きた出来事である。



「死ねー!人間共!あたしが受けた集団いじめの苦痛をもっともっともっともっともっと味合うのだ!」


聖龍暦40000年1月1日に転生した、アリシア・リノベイションは、持て余す力を思う存分に振るいながら、人間を中心とした種族を虐殺していた。

だが、それも長くは続かなかった。

1万年後、無気力の勇者ヒカルを除く戦士アネットは、戦士でありながらも魔法を会得し、魔法使いフォルナと僧侶フィルカは、魔王との戦いに終止符を今度こそ討つために。

「あなたたちの先祖ヴァレス・リノベイションが残してくれた大魔法を受けるといいわ」

フォルナとフィルカは、何万年に渡る魔王との戦いに終止符を討つため、城内の中を探し回って漸くと察知能力を活かしてやっとの思いで、見付けたのだ。

何万年ものの間、地上は魔王との戦いで、誰もが疲れ切っていた。

今度こそ平穏に過ごしたいと何万年も願い続けていたのだ。

それがとうとう叶う日がやって来たのだ。

「ふっ…!無敵のあたしに叶うとでも思ってんの?勇者は既に死んでるじゃないか」

そう、勇者ヒカルはやる気なんて全然無かった。

せっかくと今回の勇者は、天空龍の血を引いているっていうのに。

前世の癖から、やる気が無いまま、あっさりと死ぬって…勇者としてどうかと思うけど。

ただ単に勇者っていう肩書きだけで、何とか仲間は揃っただけ。

そんな勇者をここまで導くには、それはもう大変だったのだ。

それでも、フォルナとフィルカは、諦めたくなかったのである。


「そんなのはやってみなければ、分からないわ!それにコレは絶対にあなたに有効なんだから!アネット、時間稼ぎを頼むわよ」

「分かったわ!」


アネットは、剣技と魔法を組み合わせた技で、魔王アリシア・リノベイションへと立ち向かっていったのである。





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