第4話

「わかりました!

登録お願いします!」


「かしこまりました

それではこちらの紙に必要事項の記入をお願いします」


「わかりました」


渡された紙を見ると


名前とスキルだけでいいみたいだ

記入して受付カウンターに持っていく


「書き終わりました!

よろしくお願いします」


「はい、大丈夫ですね

それではこのカードに血を1滴垂らしてください」


言われた通りに貸してもらった針を指に刺して血を垂らす

するとカードが一瞬光って私の名前とレベルなどが出てきた

ーーーーーーーーーー

サリー

Lv1

HP:13

MP:15

スキル:スキップLv2

ーーーーーーーーーー

どんな仕組みなんだろう?

レベルが上がったりモンスターを討伐したら討伐数が勝手に書き変わるらしい。


「それではこれで登録は完了です

こちらのカードは無くされますと再発行にお金がかかってしまうのでご注意ください」


「はい!ありがとうございます!

すいません、依頼を見たいんですけど、どうすればいいですか?」


「依頼はそちらの掲示板に掲載されています」


あ、本当だ

入口から入ってきて真正面にあったんだ…

全然気づかなかったな


「ありがとうございます!」


お礼を行って掲示板を見てみることにする

掲示板には色々な依頼が乗っていた

Fランクで受けれる依頼は

犬の遊び相手や迷子のペット探し、手紙を届ける、薬草採取、この世界で最弱と言われてるスライムの討伐などがあった

報酬は大体800ルターから1500ルターの間だ。


私は防具や武器もないし戦闘スキルもないので街中で出来る依頼はありがたい。


犬の遊び相手の依頼は800ルターだ

この依頼なら初めてでも大丈夫かな?

よし!やってみよう

依頼書を掲示板から剥がしてさっきのお姉さんのところに持っていく


「すいません!この依頼を受けたいです!」


「はい、受理出来ましたので、

依頼を達成したら依頼人の方から達成の証明にサインを頂いてきてください。」


「わかりました。

ありがとうございます!」


依頼書に書いてある住所に向かう

富裕層の住んでる地区だ…

ちょっと入りずらいな…でも依頼だから頑張らないと!

あ、あの家だ!


「すいません!冒険者ギルドから依頼に来ました!」


とドアをノックしながら言うと少ししてから

少し太めの冷たい目をしたおばあさんが出てきて私を睨んできた


「あんたが私の可愛いシュガーちゃんと遊ぶって?

出来るのかい」


犬の散歩なら誰でもできそうだけど…


「はい!頑張ります!」


フンと鼻を鳴らすと着いて来るように言われたので、お邪魔しますと声をかけて後ろについて行く。


家の裏にある庭にでる


「場所はこの庭の中。

この庭の中でシュガーちゃんが疲れるまで遊んだら依頼完了だよ」


シュガーちゃんって言ったよね?

え?あれ?私の聞き間違えかな?

あれってそもそも犬って言わないよね…

庭にいたのは真っ黒な狼だった


狼の遊び相手か

どうやって遊んで上げればいいんだろ


「シュガーちゃん、初めまして

私は冒険者のサリーだよ

今日はよろしくね」


怖いけど挨拶は大事だしね

通じてるかはわかんないけど


恐る恐る近寄って見ると

シュガーちゃんは右前脚を上に持ち上げた


「シュガーちゃん挨拶してくれてるのかな?」


そう声をかけると右前脚を振り下ろしてきた


「う、うわぁぁぁ」


びっくりして尻もちを着いて何とかかわせた


え、これどうしたらいいの!?


「そんなんじゃ何日経ってもシュガーちゃんは疲れないわよ」


後ろから声がかかった

そうだよね…依頼を受けちゃったんだからちゃんと頑張らないとダメだよね

怖いけど

依頼人のおばあさんが何も言わないってことは

攻撃は遊んでるってことなのかな?

じゃあ、攻撃を避け続ければいいってこと?


「怪我したらポーションくらい恵んであげるからちゃんと遊びなさい」


「はい…頑張ります…」


怪我しても死なないって事だ…

やるだけやってみよう

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