第弐拾伍話 赤き大鳥の国〈四〉

 道案内をしてやる。そう告げた扶桑フソウが朔夜たちを連れてきたのは、貧民街にひっそりと建つ長屋の自宅だった。この長屋を見た瞬間、もうコイツの後付いて行くのやめよう、と青葉は密かに決意した。目の前に長屋に気を取られていた青葉は、横で少し青い顔をする六花リッカの様子に気づくことはなく、それに唯一気づきながらも彼女の心中を汲んで敢えて気づかないフリをした扶桑が、ほら入れ、と扉を引いて二人を住居に招いた。

 二人がおずおずと足を踏み入れた室内を見回せば、突如青葉の目の前に突き出された光る刃の切っ先は、扶桑の振った煙管によって軌道をずらされて眉間をギリギリ掠めて宙を舞った。その一瞬の出来事を六花はまったく捉えることができず、宙に舞った短刀と硬直する青葉を交互に見つめながら驚きの声を上げた。


「え——、え、え、なに?」

「………は」

「――そこまでだ、ヒヨドリ。こいつ等は俺の客だ」


 目の前で起こったことに対して煙管の煙を吐きながら冷静に対応する扶桑に、放られた刃が背後の座敷に刺さった音と共に室内の暗がりから姿を現したのは、二人の予想を遥かに超え過ぎた、腰の曲がった老女の姿だった。凡そ先程の目にも留まらない太刀さばきを披露しないであろうと予想できる老女は、それまで室内に立ち込めていた殺気を完全に潜ませて朗らかに笑って二人の来訪を歓迎した。


「…失礼いたしました。ようこそ、お客人。狭い我が家ですが、ゆっくりとしていってくださいませ」

「…………… はい」


 つい数分前に刃を突き出された相手に丁寧な口調で歓迎された青葉が少し引き気味に返事すると、扶桑は盛大に噴き出した。


 以降、青葉の機嫌は最低過ぎるほど最悪だった。



 少しそこで待ってろ、と扶桑に玄関先で立たされた二人は一体これから何が始まるのかと首を傾げながら彼の背中を目で追った。扶桑は目的の“何か”が見当していた場所になかったのか、年季の入った箪笥の中身を荒らしながら老女に所在を尋ねる。


「なぁ! 、どこにしまったんだ?」

「…はて、でしたら恐らくは——」


 …何故“アレ”で通じるのだろう?


 まったく話の通じない二人が訝しい目で見つめる中、老女の指した箪笥の上の裁縫箱の底からお目当ての物を発見した扶桑がそれを二人の足元にばさり、と広げて見せた。扶桑が探していた“アレ”の正体は、なにやら蛇のような文字で作られた円のようなものが描かれていた大きな紙。それを目にした二人の傾げた首の角度は更に傾いた。


「え、これ何?」

「全っ然わかんねぇ」

「…まぁ見てろよ」


 怪訝な顔をする二つの顔に優しく笑いかけると、先程老女の使っていた短刀を畳の上から引き抜いたかと思えば、その刃をなんの躊躇もなく自身の手のひらに突き立てた。その光景にギョッと目を剝いてきる二人を余所に、浅く突き立てた刃の先で手のひらに少々歪な『井』の漢字を刻み、滲む血が零れる前に拳を握って塞き止めた。

 これで準備を整った、と呟いた扶桑は手招きで二人を広げた紙の上に二人と共に乗ると二人に手を繋ぐよう指示した。


「よし。二人とも、手を繋げ」

「は…? なんでだよ」

「早くしろ。でなきゃ最悪、身体がバラバラになるぞ」


 バラバラは嫌だ、と心の中で叫んだ二人はまるで磁石のように即座に左手と右手をしっかりと繋いだ。それを確認した扶桑は血の滲む手のひらを円の中心に押し当てると、静かな水面のような声で祈った。


「―― “掛けまくも畏き 朱雀の大鳥。我が神聖なる道筋を通ること、どうかお許しください”」


「―― “開け、天岩屋戸あまのいわやと”」


 扶桑の血を吸い込んだ円は突然赤く光り出したかと思った瞬間、そこは大きく口を開けて三人を飲み込んだ。悲鳴さえ上げる余裕さえ与えられなかった不安定な足元の浮遊感に両目をきつく閉じていると、頭上から扶桑の呼ぶ声が降ってきた。


「――い、おい! もういいぞ」

「っ…?」


 異常な状態にも関わらず冷静な扶桑の呼びかけに、六花が恐る恐る瞼を開けば自然と浮いていた足裏が見えない地面に着地した。続けて目を開いた青葉は突然下ろされた地面の感触に困惑しながら少しよろけた。これは一体どういうことか、と二人が顔を突き合わせて目をぱちくりさせていると、一方の扶桑は既に前に向かって歩き出しており、少し離れた場所から二人を呼び寄せた。


「おい、ぼーっとしてると置いてくぞ」

「あ、待って!」


 扶桑に呼ばれた二人は手を繋いだまま小走りで駆け寄り、ゆっくりとした歩調の彼の傍らに寄り添って歩く。扶桑の進む道は真っ暗闇の中で不思議と白く光る一本道で、それがまるで一枚の布切れのようにふよふよ、と闇の中を漂っており、それ以外は底の見えない暗闇が広がっていた。もはや二人にはどこからが地面なのかさえわからない。ただ単に地下に落ちてきたわけではないことは明白で、青葉は六花の手をしっかりと繋ぎながら扶桑に問いかける。


「…なぁ、ここって一体なんなんだよ?」

「ここは謂わば、“世界にできた隙間”ってとこかな」

「“隙間”?」

「…朱雀の民は昔から“朱雀の大鳥神の通り道”って呼んでる。朱雀一族の守り神として祀られている大鳥は、この道を通ってこの陵光領を行き来しているらしい」


 各領地で旗印として掲げられ、その領主の一族の名前として伝えられている四体の神獣は、かつて烏兎に仕えた領主たちの祖先が神格化したものであるとされ、死して人間の肉体を捨てた彼等はその魂を獣の姿へと変えてこの地を守っているという伝説。その中に登場する『朱雀一族』の神獣“朱雀の大鳥おおとり”は、その名の通り全身真っ赤な炎のような翼を持つ鳥。その大鳥の通り道と呼ばれるそこがなんであるか、朔夜には察しがついていた。


「扶桑、ここは法術者の抜け道の一つだな?」

「…流石。よく知ってるな」

「当たり前だ。僕を誰だと思ってる」


 扶桑と朔夜の会話にまったく付いていけない二人は首を傾げながら、巾着の中に収まる朔夜に説明を求めた。


「どういうこと?」

「法術の術式の一つに、“指定された場所に別の場所から移動する”というものがある。その時に術者が通る道がこの場所だ」


 合ってるだろ? と朔夜が扶桑に答え合わせを求めると、細かく補足を付け足した。


「大体正解だ。でもここが“朱雀の大鳥の通り道”って呼ばれてるのは本当だ。何故なら、ここを使う者の大半が、だ」

「え、え、じゃあ、扶桑も…?」


 扶桑の言葉からとある推論に辿り着いた青葉が質問すれば、扶桑は少し振り返って口元を緩ませて微笑んで答えをはぐらかした。答えることを拒否した扶桑を更に問い詰めようと青葉が口を開いた瞬間、逸早く扶桑の声が被さった。


「――ほら、もう出口だぞ」


 そう言った扶桑の目線の先にあったのは、大きく聳える真っ赤な鳥居。凡そ、人がくぐるには大きすぎるそれは、本当に朱雀の大鳥が通っていてもおかしくはない大きさで、二人は呆然と見上げた。よく目を凝らせば鳥居の向こうにもう道はなく、三人が辿って来た白い道は鳥居の前でぷっつり、と途絶えていた。頼りの道しるべを失った二人が戸惑っていると、扶桑は一度礼をしてから何の躊躇いもなくその大きな鳥居の下をくぐった。その瞬間、鳥居をくぐったはずの扶桑の姿が忽然と消えた。


「え、えぇ!?」

「ど、どういう仕掛けだ…?」


 慌てる二人に巾着の中から朔夜が落ち着くよう声を掛けた。


「落ち着け二人とも。二人も扶桑のやったようにしろ」


 朔夜の冷静な指示に少しずつ落ち着きを取り戻した青葉は一先ず深呼吸を一回すると、ギュッと六花の手を握り直して緊張した面持ちで一歩、前へ踏み出した。二人の目の前にもう道は続いていない。もしかしたら落ちてしまうかもしれない。その不安と恐怖を振り払い、鳥居を二人でくぐった。恐怖を少しでも紛らわせるために両目をギュッと閉じた二人は、鳥居をくぐり三歩ほど歩いた頃、ようやく閉じた瞼の向こうから薄らと照らす光に気づき目を開けた。すると並んだ二人の顔の前に提灯を掲げて覗き込む扶桑の顔面があった。誰もが認める美顔が突然視界を覆いつくし、驚いた青葉は「うわっ」と叫んで身体をのけ反らせ、そのまま尻餅をついた。そんな青葉を心配して六花が覗き込めば、そこで改めて握った手の温もりにじっとり手汗を滲ませた。


「あっ、あっ、と、ごめん!」

「え、うん、あの大丈夫?」

「だいじょうぶ! だいじょーぶだから!」


 自身の手汗が滲むのを制御できない青葉は気づかれる前に慌てて手を離し、尚も心配する六花に立ち上がって無事であることを認めさせるためにぴょんぴょん、と跳ねて見せた。

 その様子を近くでまじまじと観察していた扶桑はもしや、と思っていたことが頭の中ようやく確信に変わっていた。それは、“青葉が六花に気があること”だった。実をいうと、扶桑が自宅に案内する前にもそうではないか、と思う場面があった。

 それはまだ扶桑たちが座敷で話し合いをしていた時のこと。身なりのことを女たちに任せた六花がニオに連れられて戻ってきたその時、髪を真っ黒に染めた六花の桃色の着物姿に青葉が呆然と目を奪われていた。その頬はほんのり赤みがかっており、その姿に扶桑はおや、と思いつつ気づかないふりをしたのだ。我ながら良く出来た気遣いだと思っていた。

 そして今のこの反応、疑念は確信へと変わった。そうとなればこれ以上に面白い“玩具おもちゃ”はない、と扶桑は底意地の悪い笑みを浮かべて歩み寄ると、青葉の肩に腕を回して六花に聞こえないように耳打ちした。


「…よかったな、

「っ余計なお世話だ——!」


 感謝しろよな、と言った扶桑だったが、「絶対にしてやるもんか」と青葉は心の中で誓った。



 ❖ ❖



 常日頃から青い顔をして目の下に隈を刻んだ、如何にも陰鬱そうな男の名前は『大鵬タイホウ』。誰から見ても幸の薄そうな見た目をしておきながら、この男はこの朱雀城を牛耳る“鵺一派ヌエいっぱ”の一人だった。今では朱雀城の支配者のような顔で闊歩する鵺側の人間でありながら、常に自己肯定感の低い物言いが目立つ人物だった。やることなすこと全てに不満を抱かざるを得ない大鵬は、今日も今日とて鵺に言われた通り、怪しい客人を密会の場所まで案内していた。

 歩き始めてから既に五十回ほど溜め息をついた大鵬の背中をつまらなそうに見つめる黒装束と同じ黒の覆面を被った線の細い青年は、人っ子一人すれ違うことのない静かな廊下の不変さに退屈し、徐に目の前の丸まった背中と世間話を始めた。


「――ねぇ。大鵬タイホウさんってさ、あのヌエ殿の孫っていうの本当?」

「……え、は、はぁ、まぁ」

「へぇ。全然似てないですよね? あの大老殿の孫なら、もっと堂々としてればいいのにって、俺は思うけど」


 今日が初対面であるはずの客人の青年からの随分と不躾な質問攻めに、大鵬は常日頃から下がり気味の眉尻を更に垂れ下げて、ゆっくりと振り返ってたどたどしい口調で普段自身の胸の中に無理矢理にしまっている本音を暴露し始める。


「…そ、そんなこと、できるわけないじゃないですか。も、元々、こういうのは向いてないんですよ。爺ちゃんみたいに、人を、こう、“使う”? みたいなやつは、死んだ親父の方がもっと…」

「…大体、あの親父がぼくより先に死んじゃうのが悪いんだ。そのせいで、爺ちゃんはぼくのことを跡取り、みたいに触れ回るし…。そういうの、柄じゃないんだよ」

「―――本当は、家臣なんかじゃなくて、ずっと屋敷で、好きな読書を永遠としていたいんだけなんだよ…、それなのに…」


 吐き出していくうちに身内への怒りが沸々と湧き上がったのか、大鵬の言葉はただの愚痴へと変わり、最終的には「帰って史書の続き読みたい…」で締めくくられた。そんな陰鬱な愚痴にとりあえず耳を傾けていた青年は、途中からその殆どを流し聞きし、全て話し終えた大鵬に一言。


「…ご愁傷様」

「…はぁ、もういいです。早いとこ、爺ちゃんのところに連れて行って帰りたいです…」

「悪いね。なんせ、俺一人で城内を歩くのは駄目らしいから」

「…はぁ。案内するのが貴方ではなく、“瓊音ヌナト殿”なら、どんなによかったか」


 この場にはいない『瓊音ヌナト』、その人の名前を聞いた青年はぴたり、と足を止めると、その人物の顔を思い浮かべながら眉間にどんどん皺を寄せていく。


「あ——、あの人ね。あの人は滅多に“始祖様しそさま”の傍を離れないから。もうあんまり陵光領ここには来ないんじゃないかな」

「…そうか、残念です」

「――それにしても、まさか大鵬殿の好みがあの瓊音さん、なんて。すみませんね、今日は俺が代理で」


 ニタニタしながら揶揄ってくる青年に対して「別に…」と素っ気なく返す大鵬だが、内心は少しだけ落ち込んでいた。

 最初に彼女を見たのは、数カ月前。目の前の青年を含む他二名の屈強な見た目の黒装束たちを連れてやって来た瓊音は、連れの者たちとは違って自分の素顔を隠さずに堂々とした姿で現れた。真っ黒に伸びた髪の中で一房だけ真っ白な髪の束を三つ編みにしてまとめ、薄く笑う口元は好意的な印象を受けるが、細められたその藤色の瞳の冷たさは尋常ではなかった。寒気を感じるほどの美人を目の前に、惚けることしかできなかった大鵬は結局一言も会話をすることはなく、遠くから眺めるだけで初対面は終わってしまった。その後何度も瓊音を城内で見かけることはあったが、会話をする場などなく今に至る。そして今日こそは一言だけでも会話をする、と心に決めてきたものの、結果はこの通りである。これで落ち込まれずにいられる人間などいるのだろうか。

 思い返して再度溜め息を漏らす大鵬に、青年は何も言わずにその丸い背中を撫でた。


「…まぁ元気出してください。大鵬殿のことは、さり気なく俺から伝えておきますから」

「…そうですか。どうもです」


 同情混じりの青年の気遣いに大鵬はとりあえず礼をすると、目の前の景色を改めて視界に映して突如足を止めた。そして振り返ると青年に、着きましたよ、と伝えた。大鵬の肩口から青年が向こう側を覗けば、そこには大きな朱雀の大鳥が描かれた襖がぴたりと口を閉じていた。その向こうから嫌でも感じる威圧感に大鵬はビクビクとながらも、気づかないふりをして青年を先導する。


「この襖の向こうで、大老がお待ちです」

「案内ご苦労様。じゃあ最後に、俺の名前を覚えていってくれる?」

「…まぁいいですけど」

「俺は、“須玉スダマ” またな、大鵬殿」


 須玉スダマと名乗った青年は結局一度たりとも覆面を外すことなく、顔は覚えさせることなく大鵬の前から去って行った。顔も認識できない相手の名前を頭の片隅にそっと仕舞った大鵬は、面倒な仕事を終えてようやく帰路につく。目指すは屋敷の書庫、彼にとっては楽園とも呼べるあの埃っぽい場所だ。幼い頃から幾度も嗅いだあの埃の積もったニオイを思い出しながら足取り軽く廊下を歩く大鵬を、突然後ろから何者かが羽交い絞めにしてすぐ横の狭い座敷の中に引きずり込んだ。残念ながら人目を避けなければいけない須玉への配慮で、この廊下は完璧な無人状態であり、拉致される大鵬に気づいてくれる者など一人もいなかった。

 口を手のひらで覆われ首に回された腕が大鵬の身体を無理矢理に引き摺り、唯一自由な両腕で拘束を引き剝がそうと藻掻こうとするも、それを首に押し当てられた刃物の先端によって阻まれた。大鵬の声を発する権利を握った人物は、ギラリと刃をちらつかせながら耳元で彼を脅した。


「――動くな。少しでも抵抗すれば、この場でお前の喉を掻っ切る」


 そう言って首筋に触れた刃の冷たさに肩を震わせた大鵬はできる範囲で素直に頷いた。キュッと噤んだ大鵬の口元のみを解放すると、背後の人物はいくつか質問をする。それに対してのみ、声を上げることを許可されたのだ。


「お前にいくつか質問する——」

「一つ、先程まで行動していた人物は誰だ?」


 その人物が指摘したのは大鵬が案内役を務めた、須玉スダマについてのこと。誰だ、と聞かれれば大鵬ですら詳細なことはあまり知らされていないが、持ち得る情報のすべてを震える声で語った。


「…か、彼は、大老殿の客人だ。な、なんでも、各地を転々とする、『常夜衆とこよしゅう』という組織の、交渉役で。名前は…、須玉スダマ

「そうか、が常夜衆か…」


 その人物は『常夜衆』の名前だけは認知しているらしいが実物を見るのは初めてのようで、大鵬から齎された情報を黙って頭の中に刻み込んでいく。


「二つ、彼等の拠点とその教主について、何か知っているか?」

「きょ、教主については一切知らされていない。ほ、本当だ…!」

「…なら拠点は?」


 須玉たち常夜衆が神の如く崇め大切に守っている存在については、流石の大鵬もまったく知らず、慌てて首を横に振りかぶった。しかし彼等がどこには、心当たりがあった。


「えっと、確たる証拠はないが…。確か、だと」

「っまさか、庚辰こうしん!?」


 各地の四君主が血眼になって探し回っているという集団が、まさか彼等が月に一度は訪れている陰陽国の都『庚辰こうしん』に隠れ住んでいるなど、一体誰が想像できただろう。現にその情報を吐いた大鵬ですら、最初に聞いた時は腰を抜かすほど驚いたものだ。

 驚愕のあまり緩んだ拘束の隙を突いて、大鵬は首筋を刃物が滑ることさえ厭わず振り返って相手の顔を確認した。


 そう、その顔を見た。


「あ、あ、あぁ…っ」


「――最後の質問だ。朱雀の御台所、“華月カヅキ”はどこにいる?」


 そう言った扶桑の朱色の瞳が怯える大鵬の姿を映し出した。

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