偽り

帰ってきた返答は自分が想像していたものとかけ離れていた。


「ありがと。めっちゃうれしい。でも...ごめんなさい。

さ、聡志にはいつまでも手下くんでいてほしいなって!!笑」


「そうか。笑

気遣わせちゃってごめんな。こちらこそありがとう。」


嘘。本当はめっちゃ付き合いたい!!うれしすぎる!!けど。

これ以上幸せになっちゃったら死ぬのが余計怖くなっちゃう。

嫌だ...死にたくない...

どうか...私の生きがいを...これ以上幸せにしないでください...


まじか...今までの行動は好意じゃなかったのか。だとしたら本当に...


「じゃあね!聡志!!」


「あぁ。智花、また明日。」


「うん!」


この公園からの帰りはいつも通りだった。

告白に失敗した帰りは気まずくなるってよく聞くけどやっぱり智花の人柄もあってか楽しく通学路を歩くことができた。

あの答えには予想外で腰が抜けそうになった。


でも、どこか智花の顔はいつもより暗くなったような気がする。

何か気にかかることでもあったのだろうか。

もしかしたら告白されるのが初めてとか?

ガチの恋愛下手やん笑

そんなおちゃめな所も好きだけどさ。

ここであきらめるのは男じゃないな。またリベンジマッチだ。


こんなにもドキドキした告白初めてだったよ!!

聡志の色気やばすぎてホントに死んじゃうって!!笑


死んじゃう...


そう。これは聡志のため。もうすぐで命のひもが切れる私と付き合ってもメリットは一切ない。デメリットしかない!

私の生きがいは聡志と会うこと、しゃべること。


私の心の中は告白されてうれしさが最高潮になっている反面、もうすぐ死ぬかもしれないという恐怖に押しつぶされていた。病態は明らかに悪化していて、自分でももうすぐかと思うほど。


誰かに愛されたまま死ぬのって私にとっては幸せなのかもしれない。でも愛してる側はどうなんだろう。愛してる人が突然この世からいなくなってしまったら...


ああああだめ!!これ以上考えちゃったらますます怖くなっちゃう...


このことを聡志に言った方がいいのだろうか、それともひっそりといなくなった方がいいのか。


こんなことを考えていたら...





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