6. 金属

◆値段的順位

 鉄貨、銅貨、銀貨、金貨etc

 低←→高:鉄、銅、銀、金、プラチナ、ミスリル、オリハルコン...

  装備需要、資源量、採掘難易度により鉄と銅の順位は不定


◆装備的順位

 武器、防具、アクセサリー

 低←→高:布、木、革、銅、青銅、鉄、鋼、ミスリル、魔法金属...

  ミスリルは軽量、魔法特性

  オリハルコンは金ピカ防具

  アダマンタイトは硬度

  ヒヒイロカネは特殊刀剣


◆金(ゴールド)

 金は黄金色で希少価値が高いので金貨として流通していることが多い。

 現実世界では金本位制として貨幣のうち重要な役割をするが、異世界にはミスリルやオリハルコンもあるため、その辺がどう作用するかは謎だ。

 錆びない特徴があるので、武器を錆びさせる魔物がいるような場合には金メッキが有効である。宝飾品としても錆びない「永遠の輝き」という特徴は重宝された。

 現実の純金は柔らかく武器や防具には向かないので注意が必要。

 金はほかの金属に比べかなり重い。

 金鉱脈を崩した砂金という純度の高い状態で産出する。溶かしさえできれば、ある程度の純度になる。


◆銀(シルバー)

 現実で銀には毒で腐食して黒くなる性質があり、毒対策に銀のフォーク、ナイフ、食器などにすることがあった。

 一般的に銀の表面が黒くなるのは、毒や手で触った結果、硫化した被膜が表面にできるからであり、酸化によって発生するものではない。

 純銀もまた比較的柔らかい。硬度を上げるには銅を少し混ぜたりするようだ。

 ガラスを使わない古いタイプの鏡を銀で作るらしい。

 魔を祓うとされ、吸血鬼や瘴気に侵された魔物などに有効とされる。また、魔法銀があったりと魔法と相性がいいとされる。


◆銅(カッパー)

 純銅も柔らかいので、武器向きではないかもしれない。銅メダルは、正確には銅ではなく青銅でできている。


 現実世界では銅線として電気を流すのによく使われる。CPUなどのマイクロチップ周辺や端子では代わりに金線が使われる。


◆青銅(ブロンズ)

 銅と錫(スズ)の合金。木の剣に次に弱い剣としてよく出てくる青銅剣。青銅は現実では鉄より古くから使われているので作りやすいはず。


◆鉄(アイロン、アイアン)

 青銅より固く銀色をしている。ファンタジー系では普通位の装備品に使われる。

 鉄鉱石からが多い。他にも砂鉄、隕鉄などから作られる。

 特に隕鉄は普通の鉄よりも強いとされる。


◆鋼(スチール)

 ハガネ。固い。漢字が銅に似ているので注意。鉄と微量な炭素の合金。炭素は炭を使うことが多い。

 たたら製鉄による良質なものを「玉鋼」と呼んだりする。


◆プラチナ

 白金はっきん。銀色の貴金属。おもにアクセサリーに使われる。


◆水銀(マーキュリー)

 常温で液体の銀色の金属。

 毒性がある。温度計や殺虫剤、バッテリーに用いられる。

 かつて錬金術に用いられた。


◆魔鉄

 名称は様々だが、魔力を帯びた鉄というコンセプトの金属が登場することもある。ファンタジー金属。

 同様に、魔鋼、魔銅、魔銀などが出てくることもある。

 鋼以上、ミスリル未満ぐらいの強さの武器などに使われる。

 ミスリル、オリハルコン、アダマンタイト、ヒヒイロカネ、そういうモノの総称を「魔法金属」と呼んだりする。


◆ミスリル

 ファンタジー物質。なんか鉄とかより硬い金属としてよく登場する。銀色をしているとされる。

 魔法的な力を宿した銀の一種とされることもある。

 「魔法銀」「妖精銀」「聖銀」などと呼ばれることもある。

 鉄よりも軽く、錆びない、叩いて伸ばすことができるという特徴がある。


 指輪物語由来。

 指輪物語では、「灰色の輝き」またの名を「真の銀」と呼ばれ、その加工技術はドワーフの秘伝とされる。

 非常に希少でありアクセサリーやチェインメイルに加工していた。

 稀に版権的配慮で名前がひねって登場することもある。


◆オリハルコン

 なんか非常に硬い金属としてたまに登場するファンタジー物質。

 元の意味では金色の銅で、のちに真鍮(しんちゅう)を意味する金属なので金色だと思われる。


◆アダマンタイト

 なんか非常に硬い金属としてたまに登場するファンタジー物質。

 元はダイヤモンドの意味だったので、特に硬いのが特徴とされる。

 色に関しては、あまり書かれていることが少ないので、何色なのかは不明。ただしダイヤモンドよりも昔は鋼鉄の意味だったそうなので、それなら鉄色、銀色なのかもしれない。


◆ヒヒイロカネ

 なんか非常に硬い金属としてたまに登場するファンタジー物質。

 日本風の神秘的な謎金属。

 緋緋色金なので、色は赤だと思われる。

 一応系統としては、鉄っぽい何からしい。刀などにする。


◆ダマスカス鋼

 実在のものは積層構造の模様を持つ鋼のこと。鉄の合金。現実では鍛造して作るので「ダマスカス鋼の鋳物」はおかしいかも。

 ダマスカスは地名でダマスカスという名前の金属、合金があるわけではない。もちろんダマスカス鉱石も存在しない。しかし一部のファンタジーでは登場する。

 「ウーツ鋼」とも呼ばれる。


◆ダイヤモンド

 金属ではないが、たまにとても固い物として登場する。しかし、ダイヤモンドは衝撃に弱いので注意が必要。また、高温だと燃えて二酸化炭素になって消えてしまう。

 現実でも、トンネル工事のドリルマシンや工作機械の刃の先端などに使用されている。ダイヤモンドカッターなどがある。


◆アルミニウム

 あまりなぜかファンタジーでは出てこない金属。

 軽くて比較的柔らかく加工に向いている。

 飛行機などに使われたアルミの合金、ジュラルミンなども有名。

 代用品のファンタジー物質が出てくることもある。


◆マグネシウム合金

 ファンタジーにはあまり出てこない金属。

 実用上で一番軽いわりに固く、フレームなどの素材に向いている合金。

 素のマグネシウムは燃えやすくて危険だとされる。


◆合金

 一般的に、鉄もほとんどは鋼などの合金で利用するもので、24金以外の金、銀もそうだ。

 硬貨やメダルも普通はすべて合金になっている。

 銅線や金線は例外的に純度の高いものを使用することがある。

 ファンタジーではその辺を意識することは少ないが、ある程度の合金になっている可能性もある。


◆形状、鉱石、ナゲット、インゴット

 砂金などのうち鉱石の粒の大きいのを「ナゲット」という。

 延べ棒を「インゴット」という。

 小説等では「銅鉱石」から「銅」や「銅ナゲット」を取り出し「銅インゴット」にして「銅の剣」を作るという風に簡素化しているのがほとんどだと思う。


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