第6話

お金の話で喧嘩をしていると言うことがわかったがこのことは私が話を聞いてしまったことを大人にバレたらずいと思った。

怒られてしまうと思い、弟にも話さなかった。


弟は、内緒にできないと思った。


お金のことで喧嘩をしていることがわかったが、こんなに大ごとになることなのか疑問になった。

私の家は貧しい暮らしをしていたわけではなかったからいくらなんでもこんなに喧嘩することではないと思った。


だが、数日後父が買ったばかりの車がなくなっていた。


子供たちが楽しく乗れるようにと車の中にたくさんモニターをつけてくれたり、父は元々車が好きだったため自分の好きなようにタイヤをカッコよくしていた。


車が来たときは皆んなでドライブに行ったりした。


短い間だったがすごく思い出に残っている車だ。


そんな車を手放さなければいけないほど追い込まれていたんだとその時は思わなかったが今になると父はすごく辛かったと思う。


父はどんどんストレスが溜まっていき喧嘩をしない日は1日もないと言うぐらい毎日喧嘩をしていた。


そんなある日、母方の祖母祖父が夜家に来た。


私たち子供は2階にいなさいと言われていたので飲み物やお菓子を持って二階の部屋にいた。

私は、また気になったので弟には少し話を聞いてくると言って私だけリビング扉の前でバレないようにこっそり話を聞いていた。


話し声はあまり大きくなかったので聞こえずらかったけど

母方の祖母祖父は謝っていた。


「この度は誠に申し訳ありませんでした」


ずっと謝っていた。

父は


「何におけねを使ったのかも言わないし泣いてるだけなんですよ。      少しのお金なら別にこんな大ごとにはならないけど額がおかしすぎる」


と言っていた。

まだ小学生だった私は額の大きさは理解できなかった。

その後、一緒に同居している祖父は


「今までずっと一生懸命働いてきたお金を黙って全部使われて家のローンだってまだあるのに泣きたいのはこっちなんですよ。」


祖父が怒っている声を聞いたのは初めてだったのですごくびっくりした。

私は、おじいちゃん子だった為毎に寝る時もお風呂に入る時も一緒だった。

すごくおじいちゃんが大好きだった。


そんな祖父が大きな声で怒る姿にびっくりしたけど

何よりびっくりしたのは勝手にお金を使ってしまったと言うことにびっくりした。


父は


「俺の金も勝手に使って銀行にもお金がもう入っていないからこの先の生活ができない。

子供も今成長期だし子供が3人もいるからそれなりの食費もかかる。

学校だって、必要なものは買わないといけない。

どうしろって言うんですか?」


父はもう泣きそうだった。

毎日朝早い時間から夜遅くまで家族なために一生懸命頑張ってきたのに可哀想だと思った。


祖母も


「今まで一生懸命若いのに頑張って育ててきてどうしちゃったの?

何がそんなにお金を使うことになってしまったの?

子供のことを考えたら普通はこんなことはしないでしょ?」


すごく怒っていたけど母は何も言わなかった。

母はなぜ急にこんなことをしてしまったのか。

何にお金をこんなに使ってしまって、多額とは一体いくらなのか。


疑問に思うところがたくさん増えた。


一旦2階に戻り弟たちの元に行った。


弟たちはこんな時でも2人でゲームをしていた。

でも、私はホッとした。

泣かれてしまったらどうしたらいいかわからないから。


「なんで喧嘩してるの?

なんで、あばあちゃんとおじいちゃんが来てるの?」


ゲームに集中しているのかと思ったのに急に質問してきてびっくりしてしまった。


「話し合いのために来たみたい。

なんで話し合いをしてるのかはよくわからなかったけど」


なんとか、知らないふりをして私も一緒にゲームをしようとした瞬間


「ドンッ!」


大きな音がリビングから聞こえてきた。


私たちはびっくりして3人でリビングに行こうとした。

でも、3人でいくのはバレてしまうと思ったので弟たちには部屋で待っててもらって私だけ恐る恐る階段をバレない様に降りた。


また、ドアに耳を近づけてこっそり聞いた


「自分の子供が勝手にお金つかってこっちが困ってるのにお金を貸さないってどう言うことだ!

結婚してこっちにお嫁に来たけど親だろ?

それに、孫のことは考えないのか?

頭おかしいだろ」


父はものすごい怒っていた。

母方の祖母祖父にはたまにしか会ったことがなかった。

生まれた時はしょっちゅう遊びに行っていたみたいだが私は全然覚えていない。

かすかに覚えているのはりんごがりに連てってもらったことぐらいだ。

家も遠くないし。隣町の田舎に母の実家はあるので車で20分ぐらいの距離だ。


それなのになぜ、全然あわないのか。

それを知るのは中学生になってからだ。

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