田代仁美の保健室へようこそ。
林檎の木
1学期
4/6 始業式、今年も保健室をオープンしてします。
田城仁美、28歳。
職業:公立小学校の保健室の先生(養護教諭)
趣味:立ち飲み屋巡り。喋ること。
特技:人と仲良くなること。
家族:1年前に結婚した旦那1人
容姿: 160センチ、47キロ。細身でスレンダー、大学時代はモデルをしていた。
つまるところ、超絶美人でもないが、ブスではなく美人より。
始業式が終わり、保健室も営業開始。
4月5日の開始。
始業式も始まる前の本当に登校直後。
「なーなー。先生、俺らに薬頂戴」
校門から教室に行くまで必ず通るところに保健室は位置しているので、仁美は廊下に面した窓もドアも全てあけ。
中が見えるようにしていた。子供たちにとって担任の先生が誰かということも気になるようだが、この学校では保健室の先生も変わっていないかということを気にしているらしい。
「保健室は薬局ではありません。お薬はありませんよ~」
ノリノリで来る男の子2人組に天気がいいのだから、外で遊べばいいのにと思いつつ。
保健室に入ってきた男の子2人組を見ながら、相槌を打つ。
「えー、めっちゃくちゃケチじゃん」
「ケチはいいものよ。それで?どんな薬が欲しいの」
「馬鹿につける付ける薬!俺ら、馬鹿なんやん。だからさ、馬鹿につける薬頂戴。テストで100点を卒業までに取りたい!」
ははははははははは。
思いっきり、仁美は声をあげて笑う。
「あー、ごめん、ごめん。馬鹿につける薬はないわ」
嫌なことも仕事ではあるが、こういう楽しい事を言ってくれる子供達がいるからこの仕事は止められない。
今年も一年、働きますか。
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