第13話 クリスマス①

クリスマス当日

鏡の前で寝癖を直した後、紙袋を持って家を出た

今の時刻は15時。外を出ると冬の寒さに体が震えた

これから真央の家に迎えに行った後、イルミネーションを見に行く

ちょっと遠い場所にあるので電車で行く予定だ


真央の家に着いた

ピーンポーン

真央の家のチャイムを鳴らすのはこれで2回目だ

ガチャ

「迎えに来てくれてありがとっ!今日も寒いね~」

「寒いね。それじゃいこっか」

「うん!」


ガタンゴトン――

電車の揺られながら横に座っている真央の方を見る

金色のサラサラした髪、白く整った顔、いつもとは違うオシャレな服装、今まで

何度か意識してみたことはあるけど改めて見るとやっぱり真央は綺麗だ

俺は真央の過去を知らないから今まで真央に彼氏いたのかも分からない。けど真央がモテてきたことは分かる。そんなことを考えると心がモヤモヤしてくるのはなぜだろうか

「どうしたの?」

長く見過ぎたからか気づかれてしまった

「なんかこうして真央と出かけるのって初めてだなーって思ってた」

「あ~確かに!やっと奏太君と遊びに行けたんだね嬉しいな!」

そう言って真央は笑った

「俺もだよ」

そんな会話をしていると

「あ、着いたね。じゃあ行こっ!」

これから見に行くイルミネーションはどんなに綺麗なのか

そんな期待よりもイルミネーションを眺める真央の姿の方に期待している俺がいるのはなぜだろうか

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