アニメ化ってお金が儲かるの?


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 今回はみんな気になるお金のお話です。


 アニメ化って聞くと「お金になりそう!」って思いません?

 まあ、ぶっちゃけ著者にも結構なお金が入ってきます。


 ただし、出版社とのですが。


 アニメ化によって著者に入ってくるお金は大きく2種類あります。


 ①著作物使用料

 著作物を使用したアニメを制作し、TV放送など主目的(一次利用)に使用する対価=固定額


 ②二次使用料

 ①で作ったアニメをパッケージで販売したり、動画配信したり、グッズ化したりする二次利用の対価=レベニューシェア


 いわゆる【印税】です。



 ①はとても分かりやすいです。


 アニメ1話につき10万円~15万円くらいが一般的で、1クールアニメだと基本12話なので120万円~180万円が製作委員会から



 ②はやってみないとどれくらいの金額になるか分かりません。


 Blu-rayは単巻で売るのかBOX上下巻なのか、売価はいくらなのか、製作委員会ごとに違いますし、ご存じのとおり100枚くらいしか売れないアニメもあれば、数万枚を売り上げるアニメもあります。


 ちなみに日本シナリオ作家協会(通称:シナ協)等が定めている規約では二次使用料の計算式は『ソフトの本体価格×1.75%×出荷枚数』となっています。

 私が知る限り、アニメの製作委員会でも基本的にはこちらの計算式を採用しています。


 仮に20000円のBlu-rayBOXが1000セット出荷されとしたら、35万円が


 動画配信も人気作ならプラットフォームが高額の最低保証金額を用意してくれますが、そうでない作品もたくさんあります。

 基本的にはいっぱい見て貰えたら、その分のお金が製作委員会を経由して一部が


 出版社と製作委員会のですが、海外ライセンス販売で仮に2億円が製作委員会に入ってくれば、1000万円くらい


 グッズは前回「収入が小さい」と書きましたが、それは製作委員会にお金が入ってくる時点でグッズの売り上げの5%くらいになっているからです。

 さらにその一部が

 ざっくり計算ですが、1000円のグッズが1個売れても10円未満だと思ってください。


 さあ、ここまでいくつか傍点を使ってきましたが、重要なポイントはここです。


『著作物使用料、二次使用料は製作委員会から出版社に支払われる』

『出版社に支払われたお金から何%が著者に戻されるかは契約で決める』


 たまにWEBで「アニメ化で原作が売れるからOK」といった主張を目にします。


 それも確かに間違ってはいませんが、著作物使用料はもちろん、二次使用料もあなたが苦しんで生み出した作品に対して支払われる対価です。


 貰うべきものはしっかり貰いましょう。


 じゃあ出版社から何%くらい貰えばいいのかって?

 それは流石に書けません。


 なので、私から言えることは一つ。

 作家仲間との交流を大事にしてください。


 アニメ化の経験者の話を聞いておきましょう。


 具体的な金額は教えてくれなくても、出版社がどれくらい持っていくのか、くらいは教えてくれるかもしれませんよ。


 もうひとつ、大事なことがあります。


 出版契約をする前に「もしアニメ化したら、出版社に入ってきた二次使用料は何対何の料率で分けられるんですか?」って聞いておいてください。


 出版契約の段階では二次使用料についての記載がされていない(別途協議)となっていることが多いです。


 しかし、出版契約をしたあとにアニメ化の話が進み、そこで「料率が低すぎる!!」と思っても、契約期間が終わるまでは出版社を変えることが出来ません。


 契約期間が終わる頃にはアニメ化の話なんて消えてますし、作品も過去のものとなり再びアニメ化の話がくるような奇跡はほとんどありません。


 出来ることは2つだけです。


 ① 出版社と料率を交渉する

 ② アニメ化を認めない


 どちらもキツいです。


 このようなことにならないよう、出版契約をする前にきっちり確認して、可能であればメールなどで記録をとっておきましょう。



 それでは皆様、良い創作活動を。


―――――――――――――――――――

 最後までお読み頂きありがとうございました。


 アニメビジネスに関する「これなんで?」な質問などありましたら、コメント欄にお書きください。


 答えられる範囲でお答えします。

 長くなりそうなときは、次話を追加します。

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