第18話 修羅場?キングサイスのお布団




 僕と雪ちゃんがお風呂から出ると……杏子が口を尖らせて複雑な顔で待っていた。


「ちょっと待て、ゆきよん」


「何かな?杏子ちゃん?」


 リビングに入ろうとすると、杏子に足を止められた。


「何かな?そうね……何だろうね?何か私に言う事はないの?」


「ふふっ……言う事?あるよ?ねーおたくん?」


 何でこっちに振るかな?雪ちゃん?


「うん……実は……精通が来たんだ」


 僕は正直に精通があった事を杏子に話した。経緯は恥ずかしくて言えません。


「え?精通?出たの?本当に?この子大丈夫だった?大きくなってない?」


 え?心配するのそこ?


「大丈夫……そんなに大きくはなってないよ?見る?」


「見る!早く!見せろ!」


 えええ?ちょっと杏子?


 僕は杏子に寝間着のズボンを下ろされて……大きさチェックを受けている。


「……うん、これなら大丈夫かな。でも……これ、大丈夫?」


「さっきは、大丈夫だったよ?」


 お風呂では……確かに僕のは少し成長していた。初めてだったのでびっくりしたけど。


「……見たい」


「え?」


 杏子は大きいのが嫌いって言ってたから僕は見られたくない。


 杏子には嫌われたくないから。「別れてやる」なんて言われたら僕は……。


「見せて……お願い……おたるん」


 杏子は本気のようだった。


「でも……」


「ゆきよんには見られてるんでしょ?」


「……うん」


「だったら私も見ないと……おたるんの……その……負けたくないから」


 それなら……仕方ないのかな?杏子がそう言うなら……僕は……。


「分かった。それなら……杏子?この子……出来る?」


「ん」


 杏子は着ている服を脱ぐと……僕にむしゃぶりつくようにキスしてきた。


 ちょっと激しすぎるかな?


 杏子は僕の膨らんだ胸を執拗に攻めてくる。杏子は僕の胸も好きらしい。

 

「杏子♡ああ……」


 下半身に熱が集まってくる。


 すると当然の如く、さっき成長した僕の子は……再び大きくなって……。


「はぁ……はぁ……見える?僕の……」


「おたるん♡はぁ……好き♡」


 杏子は僕の顔を見ていて……下を見ようとはしない。


「杏子?大丈夫?」


「おたるん……ごめんまだ……見れない……怖いの」


 そう言うとまた杏子はキスをしてきた。目には涙が溜まっていた。


「大丈夫……杏子は無理しなくていいんだよ?」


「でも……」


 その時……僕の少し成長したものが杏子の太ももに当たった。


「ひぃ!……いいいいやあぁあああああああああああ!!」


 まだ僕の物を見てもいないのに、杏子は悲鳴を上げて倒れてしまった。


「杏子!杏子!!」

「杏子ちゃん!?」



◇◇



 気を失った杏子ちゃんを、おたくんと二人でベッドに運んで寝かせてあげた。


 服はすでに脱いでいたので、寝間着をおたくんと二人で着せてあげた。


 新しい布団は、さっき私が運んだ今日届いたばかりのキングサイズの布団で、3人で寝ても余裕がある大きさだ。


 杏子ちゃんはトラウマでまだ、おたくんの少し成長したあそこを見ようともしなかった。


 まだ駄目なのかな?杏子ちゃんにはトラウマを克服してもらいたい気持ちもあるし、私にはおたくんを独占したいという気持ちも僅かだけどある。


 あの可愛さだったら見てくれればきっと杏子ちゃんも……好きになれると思ったんだけどなぁ……まだ早かったのかな?


 でも、おたくんには精通が来ちゃったんだよ?


 おたくんは、精通が来たら精子を保存して手術をするって言っていた。


 手術をしてしまったらおたくんは完全に女の子になってしまう。


 そうしたら……もう、元には戻れないんだよ?


 私はおたくんが好き。大好き。おたくんとの子供が欲しいくらい好きなの♡



 ……おたくん。本当に女の子になっちゃうの?



 ……作っちゃおうかな子供……おたくんが女の子になる前に……。



 手遅れになる前に……。


 

 私は……私は、おたくんの子供が欲しい。欲しいんだよ?おたくん!



◇◇



 杏子が倒れてしまった。


 やっぱり義父によるレイプ未遂のトラウマは相当ひどいものだったようだ。


 僕も白石君にレイプされそうになったから気持ちは分かる。


 僕の場合、すぐに助けが入ったから、相手はズボンを下ろしただけで中までは見ていない。

 杏子は一人で……助けもなく……襲われたんだ。しかも仮にも家族だった人に。信じていた人に裏切られたんだ。


 それで……未遂だったのが不思議なくらい。杏子は必死に逃げたんだろう。


 出来る事なら……そのトラウマを僕が治してあげる事が出来たらいいのに。


 そうだ……杏子には僕を見てもらう事から始めよう。


 杏子は僕に勇気をくれた。僕を助けてくれた。だから杏子の病気トラウマは僕が助けたい。


 僕は杏子が寝ている布団に入り、杏子を抱きしめながら眠りに落ちた。



◇◇



 ……もう夜中?部屋は暗いけど……物音で目が覚めた。


 ベッドが揺れている。地震かしら?


 思い出した……私はおたるんの子が足にあたって悲鳴を上げて……。

 

 そこから記憶が無い。気を失ったのかしら?


 それよりも……さっきから地震の揺れが激しくなってきた。


 私の隣には、いつもおたるんが寝ている。


 振り向くと布団が大きく膨らんでいる。


 おたるん?おたるんがこんなに大きい訳がない。


「ん……はぁ♡」


 これは……ゆきよんの声かしら?


 どうやら、ゆきよんが寝ぼけておたるんに抱き着いているみたい。仕方ないわね。


 もう、眠いから寝かせて欲しいんだけど……。


「ん……んん……♡」

 

 やっと揺れが収まったみたい。長い地震だったわ。


 ゆきよんも寝返りを打っておたるんから離れたみたい。


 私もおたるんに抱き着こう……。


 おたるんに抱き着くと……服が開けていた。


 私はおたるんの可愛い胸を手で優しく包み込んで……下の方に手を回した。


 ……ん?あれれ……おかしい……おたるんのが変だ。


 いつもより少し大きい?

 

 なに?これ?もしかしてこれが?見てはいないけど……これは、確かにおたるんのあれの位置にある。


 小さくてかわいい、おたるんの男の子だった。


 ……これ……かわいい……かも?


 私は……何故か濡れていた手の匂いを嗅いでみた。


 ん……はぁ♡……何だろう胸が熱くなる。変な気持ちになってしまう。


 んはぁ♡あ……んんっ……おたるん……♡大好き♡



 私は、そのおたるんの匂いにまみれて眠りに落ちた。







読者様へ


お読みいただきありがとうございます。

そろそろ決着でしょうか?


もっと続きを読みたいと感じて下さいましたら

☆☆☆、♡を頂けたら嬉しいです。

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