第5話 痛かったら左手を上げてね?



「あの……ちょっとそんなに、じっと見られると恥ずかしいんだけど……?」


「昨日も見せてくれたじゃん!減るもんじゃないし、1回も10回も同じだって♡」


 10回って……あと、何回見る気なの?


 僕は渡月さんに脱がされて、自分のベッドに寝かされていた。



「おたるのさ、これ綺麗だよ?……赤ちゃんみたいで♡」


「もう、……恥ずかしい事……言わないでよ?」


「うん、でもこれなら余裕で女風呂入れるかもよ?良かったね?」


「いや無理だって!」


「ふふん、ちょっと触るね♡」


 渡月さんは、昨日と同じように僕のあそこを、ぷにぷにし出した。


「どう、かな?」


「めっちゃ!可愛い♡はぁ♡スリスリ〜♡」


 顔でスリスリするのやめてぇ!


「やっぱり起きないねぇ♡」


「いや、横になってるから立てないよ?」


「……おたるんは性的ホルモンが無いのかな?」


 なんか渡月さんがブツブツ言ってるけど、僕には良く分からない。


「よし、これからおたるには性的刺激を加えますぜ?」


「え!?」


 ……何をする気なの?もう、恥ずかしすぎて渡月さんを直視できないよ?


「痛かったら左手を上げてね?」


 何、歯医者さんみたいに言ってるの?渡月さんは、歯医者さんなの!?


「痛!」


 僕は思わず左手を上げてしまう。


「痛かったねぇごめんねぇ♡……なるほど、〇〇は〇〇ないのね……」


 渡月さんの息が僕のアソコに当たる。何か暖かい物に包まれるような気がした。


「はむ♡」


「痛い!」


 僕はまた左手を上げてしまった。ええ?はむ?今何したの?


「あ、ごめん痛かった?……〇〇は浸みちゃうのかな?」


「渡月さん、もういいでしょ?痛くするなら止めるよ?」


「ごめんごめん、もう痛くしないから……そうだねぇ……おたるだけ裸じゃ……恥ずかしかったよね?」


「うん、え?」


 渡月さんは、そう言うと自分も服を脱ぎ出してしまった。


 ちょ!何してるの?渡月さん?


「今度は視覚的に、性的刺激をね?……」


「まってまって!それは!目のやりどころに困るし?」


「だって、このままじゃ不公平だと思わない?このままじゃさ、私がおたるのこと虐めてるようなもんじゃん?」


「それは……」


「おたるのためなんだから、私もひと肌も、ひと服も、ひと下着くらい脱ぐよ?」


「下着まで脱がなくていいから!」


「ふーん、分かったよ、おたる。今日の所は、服までで許してあげる♡」


 何で僕が許されてるの!?


 そう言うと渡月さんは、制服のスカートを下ろしてピンクの下着姿になってしまった。


「でも、……勘違いしないでよね?こんな事は、おたるにしかしないからね?」


「う、うん」


「ていうか、私がここまでしてるのにさ?目を逸らすなよ?ちゃんと私を見てよ?」


 えええ!?それは……難しい問題だよ?下着見えてるんだよ?


「えっと、それは……」


「もう、……おたるのこの子の為に、私がここまでしてるのに……。おたるは私を信じてくれないのかな?」


「やっぱり、この子のため!?」


「当たり前じゃん!それがおたるの悩みなんだろ?」


 そうだった、渡月さんは親身になって、僕のこの子を心配してくれていたんだ。


「だからさ、私に任せろ!」


 渡月さんは、ピンクの可愛らしいブラに拳を当てて、胸を張ってそう宣言してくれた。


 渡月さんに、ここまでしてもらって……僕に返せるものは、あるのかな?



◇◇



 それから次の日も、そのまた次の日も、渡月さんが教室に来て、お昼には雪ちゃんがお弁当をくれる毎日が続いた。


 雪ちゃんのお弁当は、本当に美味しいから助かっているんだよね。渡月さんには悪いと思ってるけど。


 そして、放課後は僕の家に来て……その、下着になったり、体を触らせてくれたり、昨日なんて胸まで押し付けてくるから対応に困るんだよ?


 あと栄養が足りないんだよ!って言って色々精の付くもの?って言ってよく分からないものを食べさせられたりしたよ。


 その甲斐もあったのか、あれから2週間経ち、僕の身長は少し伸びて、ひょろっとしてた体もふっくらとしてきて、胸も少し膨らんできたんだ。


 胸筋かな?ちょっと乳首が痛いけど。おばあちゃんは成長期には良くあることだって教えてくれた。


 でも、今日はちょっと朝から調子が悪い。


 お腹が痛いんだけど、トイレに行っても出ないし、授業中に青い顔で我慢してたら……雪ちゃんが保健室まで運んでくれたよ。


 それから、保健室で寝ていると渡月さんがお見舞いに来てくれたんだ。


「おたるん!大丈夫?教室で倒れたって聞いて飛んできたよ?」


「ありがとう渡月さん。お腹痛いだけだから大丈夫」


 でも、お尻から下血はするし、もう僕は死ぬかもしれない。


 今までありがとうって言ったら怒られたよ?


 それから、保険の先生と渡月さん、雪ちゃんが外で話したり、ドタバタ聞こえて来るけど痛みで……もう、どうでも良くなってきた。



◇◇



 次に目を覚ますと、そこは保健室で、先生が傍に座っていた。


「おたる君?いえ、おたるちゃん?気分はどう?痛み止めは効いてるとと思うけど……」


「大丈夫です。でもまだ痛いかも」


「初めての初潮だもの無理もないわ」


 ん?……何か今、先生が変なこと言わなかった?


「ナプキンを付けるのに、下着は予備のショーツを履かせてあるから、予備も含めて買って置いた方がいいわね」


 先生の言っていることが分からないよ?


「それとナプキンだけど、今日と明日の分は先生のあげるから、ちゃんと買っておくのよ?」


 はぁ……?


「使い方は、友達に聞いてもいいし……ごめんなさい。先生が教えてあげるから」


「あの、よく分からないけど、友達はいないので助かります?」


「それと、ご両親には伝えて置いた方がいいわね」


「僕に親はいませんよ?」


「そう……なの!?困ったわね……」


 結局良く分からないまま家に帰ることになった。

 

 雪ちゃんと渡月さんは、家まで一緒に付いてきてくれたんだけど、今日はもう1人になりたいのに、必死になって家に入ろうとしてくる。


 もう嫌だ、今日は一人にして欲しい。




読者様へ


お読みいただきありがとうございます。

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