登場人物紹介その20 皇帝ユアンダート


※この物語最大の敵、それが皇帝ユアンダートになります。

※ソルジェの最大の敵であり、物語においてソルジェから見たときの『悪』の権化ですが、人間族に圧倒来な支持を受ける人物でもあります。物語のテーマの一つ、正義と正義のぶつかり合いを理解する助けになれば再々でございます。



名前:ユアンダート・フラディエス・ファリス

年齢:48才

性別:男

種族:人間族


使命:世界帝国の建立。大陸制覇。

職業:ファリス帝国皇帝。

趣味:読書、散策、鍛錬、会食。


好きなこと:権力、勝利、人間族、イース教、教会で祈りを捧げる時間、墓参り。

嫌いなこと:敗北、裏切り、亜人種、異教徒。



略歴

ファリス帝国の前身、ファリス王国の王族として生まれる。

王位継承権は四位、三人の兄がいた。※三人の兄は全員が戦で死亡。結果、王位に手が届く。兄のうち二人を殺したのは亜人種の王国。


幼少時から英才教育を受ける。

亜人種の教師も多くいた。亜人種の『血が濃い』エリートたちで、彼ら彼女らは誰もが人間族では到達できない能力を誇っていた。嫉妬と警戒を覚える。

留学していたガルーナ王子ベリウスと仲良くなる。


三人目の兄がガルーナ主導で行われた東方勢力(後のバルモア連邦)との戦いで死亡。

ユアンダートの母親、最も愛していた兄が死亡した報せを受け失意の果てに自害。

亜人種とガルーナへの怒りを覚える。


王族を戦死させる激しい戦いを繰り返しつつも、ガルーナとの同盟も機能し、領土拡大していくファリス王国、他国を吸収していくにつれ、王国に古くから仕える貴族の地位が低下していき、旧王国貴族勢力が不満を抱えるようになる。


旧王国貴族勢力から、ミネア姫がユアンダートに嫁ぐ。

政治的な安定が一時的に生まれる。


ユアンダートの長子、レヴェータ誕生。


年老いていた王が隠居を決め、王位をユアンダートに譲る。先王は国内融和のために貴族の不満を聞く旅に出かける。

ユアンダート、ファリス王国国王に就任。


ガルーナのベリウス王から大量の祝い金が届く。

ガルーナ貴族、マーリア・ストラウスを有力貴族アンジュー家と婚姻を結ばせる。


東方勢力の拡大を危惧。

ガルーナの要請で亜人種難民受け入れを決定するが、国内で大きな不満が生まれる。

国内行脚中の父親、死亡。内政の調整役を失うが、西と南に領土は拡大。


領土拡大政策をより強める。こられの戦争の結果、多くの名将たちを見出す。

十大師団の前身、十大騎士団完成。

侵略の速度、加速的に効率化する。ファリス内に新しく加入した新興勢力が力をつけていく。


ユアンダート、暗殺されかける。


ユアンダート、レヴェータを『古王朝』の土地、『プレイレス』に留学させる。


精神的な慰めをイース教に求める。

呪術の公的な禁止を決断。

国内で人間族の増加により、亜人種への圧力が強まる。


ガルーナとバルモア連邦の戦争が勃発。

義勇兵を送るが、ガルーナを裏切る。旧友であるベリウス王を暗殺する。

ガルーナ王国滅亡。ガルーナとの国境線に待ち受けていた兵士、ガルーナの難民を虐殺する。


ガルーナで焦土作戦を行い、バルモア連邦の短期的な利益も破壊する。

バルモア連邦と同盟を結ぶ。


ユアンダート、『血狩り』を実行する。※『血狩り』……亜人種の血を引く貴族を見つけ出して殺すことです。

亜人種の血を引くことが多い古くからのファリス王国貴族を処刑していく。


亜人種への排斥が加速、『人間族第一主義』を唱える。人間族の国民、とくに若年層から圧倒的な支持を受ける。


領土拡大に伴い、ファリス帝国を誕生させる。

人間族のための世界を創ることが帝国の国是と定める。


亜人種への虐殺が各地で始まる。

十大騎士団、十大師団に名前を変えて大陸の大半を掌握していく。

十大師団からも亜人種の兵士たちが排斥されていく。


拡大した兵站を利用し、商業を加速させていく。

侵略戦争の資金集めとして各地域での商業の独占権を販売。


バルモア連邦の有力者たちを莫大な富へのアクセス権で抱き込んでいく。

バルモア連邦を戦ではなく、経済的な力で瓦解させて懐柔。

ガルーナから西方に拡大できずにいたバルモア連邦、ファリス帝国内に吸収されるも、戦力を失っていないバルモア連邦内部では不満と反発がくすぶる。元・バルモア連邦内で紛争が頻発。


バルモア連邦内の小競り合いに乗じて、赤毛で隻眼の男が暴れ、有力な首長が何人も殺される。

帝国、ソルジェ・ストラウスに大量の賞金を懸ける。


ファリス帝国、軍事と経済の両面で大陸を事実上の制覇。

領土拡大政策と『人間族第一主義』の完成に邁進する。

バルモア連邦の残族兵力を弱らせるため、十大師団以外に『アサシン/暗殺騎士』を組織、バルモア連邦の有力戦士たちを各地での暗殺任務で消費させていく。


ユアンダート、イース教を国教に認定。元老院議会の人事権を掌握。皇帝の権利を拡大していく。

異教徒の排斥も始め、政敵を何人も暗殺する。


ユアンダート、西方完全制覇を目指し、ルード王国制圧のために第七師団を向かわせる。

第七師団、ルード王国の経済封鎖完成。


『パンジャール猟兵団』、ルード王国に向かう。



将来の夢:人間族による人間族のためだけの世界を建設する。



・見た目

金髪碧眼、長身で厳格な人物。豊かなひげを生やしており、赤を基調とした服を好む。

若いころからの武術の鍛錬はいまだに続けており、剣も槍も達人並み。


戦場、議会では鬼のような威圧を放つ。亡き妻ミネアの墓参りとイース教会に赴いているときが唯一おだやかな顔を浮かべる。



・性格

野心家であり、人心掌握に長ける。貴族の悪意を見抜き、民衆が望むことを把握する感性を持っています。目的達成のためにはどんな苦しみにも耐えます。表に感情を出すことなく策謀を継続し続けられる精神的なタフネスに優れている人物です。


信仰心もありますが、信仰に自身の裏切ることと裏切られることが繰り返して起きる苛烈な人生の慰めを求めています。


家族愛も強いものがありましたが、プライベートは破綻気味です。


戦争上手で、権力闘争にも長けています。ユアンダートに敵対する勢力は、経済的な力で解体されるか、『人間族第一主義』における『血狩り』、イース教を国教に認定したことで異教を信じる勢力の力を削ぎ落とす、バルモア連邦の残存兵力を各地での紛争に散らばらせ脅威にならぬようにゆっくりと始末していくなど、政治工作にも長けています。


ユアンダートの政策は少数に犠牲を強いる一方で、大多数の国民に利益をもたらしていくものです。そのため人間族の国民からの支持が高く、亜人種からは恐れられています。

人間族が大多数のファリス帝国では、『人間族第一主義』は大半の国民に支持され、ユアンダート人気は絶対的なものがあります。



・武器

近接武器の達人。暗殺対策で父親から直伝されたナイフ術は世界屈指の腕前です。戦場の最前線に立つことのなくなった今でも、暗殺は恐れ、常に長剣を携帯、ベッドに入るときもナイフを手放すことは絶対にありません。



・家族

複数の妻と多くの子供がいます。

最も愛しているのは最初の妻のミネア、最初の子のレヴェータです。

政略的な感情が増大し過ぎて、人を素直に愛することが出来なくなっています。



ユアンダートの世界観

ユアンダートには世界が人間族のみが支配する理想郷にすべき場所に見えています。

亜人種への人種的な嫌悪が強くあり、徹底的な合理主義者であるため『可能性』を嫌っています。


多くの種族、多くの宗教、多くの思想。それらがもたらすのは破滅的な闘争だけだと確信しています。

一つの種族、一つの宗教、一つの思想でまとめあげた世界は他のどのような形よりも正しく機能すると信じている、合理的で民主主義に強い人種差別主義者の独裁者です。


大多数の国民である人間族にいつでもユアンダートは応え、彼らから政治的経済的軍事的な力を得ています。


人間族のための人間族による、人間族の世界運営こそが、ユアンダートの理想郷であり、この物語世界の人間族の心をつかんでしまった政治思想です。


悪意と欲望という合理的に支配できるものを好みます。



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