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沖縄の中学では美術の時間も好きで、コラージュの課題があった時に、沖縄の青空を描いて、そこの上にたくさんの車を空を飛んでるようにコラージュさせたら、先生に「車好きなの?」って聞かれて、中2くらいの時は、つい反対のことばかり言ってしまい、「べつに」って答えてしまってゴメンなさい。

沖縄での中2の夏休みの宿題の読書感想文で、最初は「ムーミン谷の冬」を読んで書こうと思って本も買ってきたのに、全部読むのが間に合わなくて、「ギリシャ神話」に変更して、感想文を「面白かったです。」みたいな感じで書いたから、国語の先生にぜったい「どこがどう面白かったのかを書きましょう。」って言われると思ってたら、「よかったですね。」って赤ペンで書かれてきたから笑った。

担任の先生が沖縄の中学を転校して行く最後の日に、クラスのみんなの寄せ書きを自分に渡してくれた。みんな色々自分へのメッセージを書いてくれて嬉しかった。沖縄の言葉で書いてくれてた。いちばん印象的だったのは、お互いに好きどうしで相思相愛、両想いで3年の時も一緒のクラスだったら、もっと仲良くなって、将来は結婚出来れば良いなぁ~と本当に真剣に思ってた女の子の書いてくれた「あっ!今、ちょっと反抗したなーっ!憎たらしい!うっそっさー!新しいとこ行っても......」ていう文章だ。

そして先生が最後に言ったのは、本当は3年でも今のこの2年のクラスのまま組替えしない予定だったけど、自分が転校することになってしまったから、やはり3年時に組替えすることになりましたっていうことだった。自分もこのクラスの大事なメンバーなのだからっていう...本当に転校してしまうの、さびしい。良き先生に良き友達だったから。沖縄にはもっと住んでたかったなあーっ!

那覇空港から飛行機に乗って、大阪の祖父母の家に行った。ちっちゃい頃から夏休みとかにも、よく遊びに行ってたところやから 場所もわかってはいた。ただ ちっちゃい頃には 家に遊びに行っても 全く感じなかったことなのに 中3になって この家で暮らすために行ってみたら なんと その家に 何霊のようなものが何か存在してるのを 強く感じてしまったのだ...2Fに自分の勉強部屋を用意してくれてたんやけど 玄関入って 2Fに向かって階段を登っていこうとしただけで もう2Fにも 何か霊のようなものが住んでるみたいやなあと感じたのだ。松山から沖縄に転校する前に寄った時にも全く感じなかったのに...まあ もともと以前から祖父母の家やったから そりゃ祖父母の守護霊様のような方も家に住んではって そこに中3の自分が新しく住もうとしてやって来たから 家の中に新しい風も吹いて 霊も反応しはったのかもしれなかった。

ぶっちゃけ 今まで 自分の住んでた家で そんなに霊の存在を強く感じたことはなかったけれど 祖父母の家に来て それをほんまに強く感じたので...でも祖父母の家やから それも あり得るのかな~と思た。

ただ自分の勉強部屋自体は めっちゃきれいな部屋で 勉強するには とても適してる部屋のように感じられた。決して暗い部屋でなく どちらかというと むしろ 明るい部屋やった。だから 確かに何か霊の存在は感じたんやけども もしかしたら 以前から なんらかの理由で この家に住んではる霊さん なのかなあと思えたことは事実だ。どれくらい前から住んでるのかなあて思ったけど 全く見当もつかなかった。何時代からなのだろうか...っていうくらいの 何か 大きな歴史的な幅のある霊 ってこともあり得るしなあって思って。実際 この家のあたりも 言うたら 古墳もあるわけやから...平安時代のものもあるし 江戸時代のものもあるし そやから 何時代からの霊なのかは ぶっちゃけ全くわからない。

自分の部屋に入って 一応 今日から来ました と心の中で挨拶をしておいた。部屋のどっち方面に向かって言えば良いのかは わからなかったけど 部屋全体に向かって なんとなく。何か 部屋入って 左側奥の方に なんとなく いてはるような感じもしたんやけど。

あと入った瞬間 何か ちっちゃい人形というか そんな存在も感じた。実際 部屋には何も人形はなかったんやけど 何か そういうものの存在を感じて 自分が来る前から どのくらい前の 何時代のことかは わからないけど この部屋に関係してるのかなあと そんなふうに感じた。もしかしたら 自分が来るから祖父母が片付けたのかもしれない。昨日までは 部屋にあったのかもなあ とも思った。部屋には大きめのたんすがあって あとは片付けられてて きれいに掃除もされてて 太陽も入って来るし 良き勉強部屋ではあった。

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