15 川で水泳訓練

 私の小学時代は、水泳の授業は、一般に流れている近くの川で行われました。

小学校は新校舎になりましたがまだプールはありませんでした。


 夏になると、体育の授業が水泳の時間です。

教室で水着に着替えて、その上から制服を着て、先生に引率されて児童はみんな並んでゾロゾロと地元に流れる川まで歩いて行きました。

小学校から徒歩で、15分から20分位の所に川がありました。

川原は広かったので、そこで点呼をとって全員揃うと、まずは準備体操をして、先生の指導の下、順次川に入って水に慣れてから、水泳の練習をしました。

まずは、顔を水につけたりして、次に先生に手を引いてもらって足をバタバタする練習なんかもしました。

プールと違って緩やかながらも流れがあるので、油断していると流されてしまいます。川で泳ぐのは難しく私はうまく泳げませんでした。

それでも、暑い夏には、水に入っているのが気持ち良くて、半分は遊び感覚で水泳の授業に臨んでいました。


 夏休みには、家の近くの川が水泳場所になりました。

日曜日は泳がなかったと思いますが、地元の子供会のみんなが集まって、午後1時半頃から3時頃までが水泳時間になっていてその間泳いでいました。

保護者が順番で水泳当番となり監視をしていました。

泳ぐというよりは、川で遊ぶと言った方が正しいと思います。

白い石を投げて、それを潜って見つけて誰が一番に取ってくるかという遊びをよくしていました。

まだ、川が汚染されていなく、澄んだ水だったので、出来た事です。

他には鼻をつまんで水の中に潜って、誰が一番長く潜っていられるか競争したり、川の流れに身を任せて流されたりして、戻ってきては又流されてと繰り返して川の流れを利用して遊んだりもしました。

夏休み中は、雨の日は別として日曜日とお盆休み以外は、ほぼ毎日のように川に行っていました。


 川から帰ってからのお楽しみはおやつでした。

我が家のおやつは、畑でスイカやトウモロコシを作っていたので、祖母が井戸水で冷やしておいてくれたスイカを切ってくれたり、トウモロコシを湯がいて出してくれたりしました。

スイカを食べる時は、縁側で姉達とスイカの種の飛ばしっこをしながら食べてました。


 川から上がった後は、身体が水の中で、冷えているので、夏の暑さが身体を温めてくれて丁度、気持ちが良かったのを覚えています。

また、運動して疲れているのでおやつを食べたらお昼寝をしました。

1時間くらい、ぐっすり寝ていました。

その後目覚めたら山に登ったり、田んぼで遊んだり、近所の友達と夕方までは遊びまわっていて、肌は焼き放題で真っ黒くろすけになっていました。


中学校になると学校にプールがあったので、それ以来、川で泳ぐことはなくなりました。今は、その川も汚染されてきて川で泳ぐなんて考えられません。残念な気がします。




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