第14話 初夜



場所を魔王の寝室へと移した


「もし明日、奥方が記憶喪失になっていたら、真相全部全員に話して魔王討伐に乗り出しますからね?おやすみなさい、あと6024様にくれぐれも乱暴されぬようにお願いします」


一礼だけして部屋を出て行った為、二人きりになった。


「その……傷はどうだ?」

「魔法って凄いね、もう痛まないよ」

「怒っているか?」

「ううん、それよりまた会えて良かった」


魔王の肩がブルブルと震える、噛んだ唇から血が出ていた


「私はっ、あなたを騙していたんですよ!?」


城中に響く程、泣くように叫ぶ声が轟いた。


「いいよ」

「何で許せるんですか、教育が……おかしいんですか?」

「あ、でも一個許せない事ならある」

「何です!?」

「妾にしてくれなかったの怒ってるからね!」

「それ、は」

「……頭では分かってるつもりなんだ、妾よりも妻の方が偉いって、けれど選べるなら妾が良かった」

「ならば、この婚約を破棄しますか?」

「僕を丁寧に扱ってくれた皆が困るような事、出来ないよ?」

「それでも貴方が望むならば、私は優先しますよ」


少し考えてみたが、答えは同じだった


「妻でいいよ」

「本当に申し訳ない」

「いつか、僕に色んな事を話して欲しいけど」


服を脱いでベッドに座る6024、隣に来いと合図をしたので魔王は隣に座る。



「今は、愛してくれる?」

「……分かりました」


服を脱いだ魔王の身体には、痣が大量にあった。

6024は何があったのか聞きはせずに、キスを強請ってしてもらった。

指が合わさり長い舌が喉まで犯しに来た。


だが、苦しくは無かった。


「ん、ふ……っ」


ちゅぷ、舌が離れて少しむくれる顔をする6024だったが

抱えられてうつ伏せにさせられ、肛門にローションが垂らされた。

痛みに耐えるために目を瞑るが思っていた程の痛みどころか、舌が入って来た快楽に思わず声がでた。


「ひゃんっ!?……ご、ごめん」

「これは本来、気持ちい事なんですよ」

「好きな人ならって聞いたから、1358も僕の事好きで嬉し……んぅ!?」


また中をいじられる、奥まで魔族の長い舌が入って来ている。

くちゅくちゅと水音をわざと響かせながら甘い刺激ばかりを与える、耐えるものの違いに混乱するものの気持ちがいいことは確かに分かっていた。



「舌ではこれくらいで、入れますが痛むようなら言って下さい」

「言わなきゃ、駄目?」

「……怪我をさせたくないんですよ、体内への治癒魔法は難しいですから」

「全部いっていいのなら、前から君に抱かれてみたかった」

「え」

「人間みたいに好きな人と出来るようになりたかった」


しばらくの沈黙のあと、小声で入れますよと魔王は言った。

静まり返ってなければ聞き逃したかもしれない、だから優しさは聞こえていた。



身体に入ってくる、好きな人の身体は今までで一番大きく感じたのに、今までで一番すんなりと受けれる事が出来た。

ゆっくりと出し入れの動きが始る。


「あ、う……んっ!」

「声を我慢しなくていいですよ、聞こえても問題ありませんから」

「ふ、んっ……いっ……気持ち、いいっ」

「もっと良くしましょうか?」

「え、あぁ!?」


今までの非ではない箇所に、弱点とでも呼ぶべき箇所を突かれる

気持ちいいのだがそれは早すぎて強すぎた


「あ、やぁっ、駄目、もっと……ゆっくりっ!」

「すみません焦りました、ここですよね?」


トントンと、適度な優しさで揉まれるように擦られた。


「くっ、来るッ、何か」

「すみません、中に出させて下さい」

「いいよ……全部僕に、入れて?」


互いに果てたが、それでもまたキスをした



「もうちょっと、駄目?」

「いくらでも、プリンセス」




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