第36話 学校の地下に封印?

 瞬間移動で第一高校の地下3階に飛ぶと、厳重に施錠された扉があるので、更に瞬間移動で中に入ると、かなり下の方まで螺旋状に階段があった。


 封印に触れないように最下層まで降りると、20mくらいの大きな長い箱に鎖が何重にも巻きつけられ、封印結界が施されていた。


 ブースト全開で鑑定すると、八岐大蛇の首一本に剣が突き刺さった状態で封印されている。


 あの魔剣は抜けない、今の自分では、箱に触れただけでも消し炭になりそうだ。


 辺り一面を鑑定すると、1000年前、壁面に安倍晴明が書いておいてくれた文章を見つけた。


 内容は至ってシンプルで、封印の一番外側の地面から、結界に馴染むように魔力を注ぎ込むことと書いてあった。


 仙界門をくぐり、妖怪を討伐し、やっとのことでここに至る。というアドバイス的な文章があったので、

「1000年前は誰でも行けたの?」とカリストに聞いてみると、


「今よりは昔の方が、神と人間の交流があったようです。私も新参者ですのであくまで聞いた話ですが。」と答えてくれた。


 多分何十年もかけて到達したのだろう。


 Lv300以上ないと、この結界に馴染むように魔力なんて流せない


「んっ、何か引っかかるなぁ。これって、もしこのままずっと放置したら、須佐之男命様が封印かけなおしに来るのでは?」


「その可能性もなくはないとは思いますが、そこまで放っておくと、何かしらの悪影響が周りに出て、最悪このあたり一帯が消し飛んでから気づかれた場合、元に戻してくれるかは、須佐之男命様次第になってしまいます。」

「邪神より高レベルの神が他に来て助けてくれれば別ですが。」


「このまま10年以上毎日レベルが上がり続けたら自分にも可能性はあるかも。」


「いやいや、これ以上レベルが上がったり、何かやらかしてくれたら、困りますからね、神になるなら別ですけど。」


「今はノーコメント。」


「少し考える余地ができました? ゼウス様の魔導書を使ってるので、できればオリンポスに来て欲しいですけど。」


「ややこしいね、今のままでは、日本で神にはなれないのか」


「日本側の入り口から神界ダンジョンに入ればなれますよ。あっ余計なことを言ってしまった。」


「そうなんだ、ありがとう教えてくれて」


「もう、戻りましょう。」


 蕎麦屋に戻って来たので、時間停止を解除した


「そうだカリスト」


「はい、何でしょう」


「4月1日のゲームのリーダー決まったの?」


「まだです、なかなか丁度いい人がいなくて」


「目の前にいるさくらさんはどう?」


「おお、いいですね。Lv63だし、性格もいいし。決定です。これで忍賀家から3人、トーマと分身体で2人、あと1人ですね。」


 さくらさんは、父と妹が承諾していると聞いて、リーダー格の件、すぐに了承してくれた。



「神成家の執事の斉藤さんはどう?」


「Lv62ですが、若い頃にどこかの国で諜報員として活動していたので、保留にしていました。」


「今現在は、素敵なダンディなんだけどね。エレナさんだとLv48+9.6=Lv57だし、あやみにはなって欲しくないし。」



 あやみは昼休憩を終えて病院に戻り、自分もマンションに戻った。



 夜になって日付が変わる頃、

 僕は天使Lv677、あやみはLv50+Lv25でLv75になった。

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