最後の和製ファンタジスタ

 ここ数日、残念な知らせが続いていますね。風間浦です、こんばんは。


 まずは仲本工事さんの訃報。何やら下世話な話も飛び交っていますが、そちらには触れません。


 ドリフターズの3人目までもが亡くなってしまったなあと。私はミュージシャンのドリフターズは殆ど知らず、8時だヨ全員集合のコメディアンとしてのドリフターズを見ていた世代です。


 うちの母親はドリフに肯定的では無かったので、あまりTV番組を見る機会は無かったのですが。


 スポットを浴びる浴びないの前にメンバー5人全員のキャラがしっかり立ってたのが凄かったなあと。YouTubeの動画を漁ってみようと思います。


 仲本工事さんのご冥福をお祈りします。




 もう一人の訃報は、元サッカー日本代表選手の工藤壮人さん。彼についてはよく知らないのですが、ネットのトピックに上がっていますね。


 現役サッカー選手の訃報としては、当時松本山雅FCに所属していた松田直樹さんが有名でした。


 工藤さんは水頭症の手術を受け、その後容態が悪化して治療の続く中亡くなられたそうです。柏レイソルからMLS、J2、J3でプレーを続け、選手にもファンにも慕われていたようです。


 水頭症と言えば、炎のストッパーと称されたプロ野球広島カープの津田恒実さんを思い出します。が、調べてみたら摘出出来ない悪性脳腫瘍を伏せる為にそう発表されたみたいですね。今になって知りました。


 工藤壮人さん、松田直樹さん、津田恒実さんのご冥福をお祈りします。



 最後は訃報ではなく、今季限りの現役引退です。本日が現役ラストマッチでした。


 私が一番好きなサッカー選手、中村俊輔さん。長短取り混ぜたパス、世界でもトップクラスと言われたフリーキックに興奮させられたものです。


 同世代の超絶テクニシャンにしてファンタジスタ小野伸二選手とのコンビには夢を見ました。小野選手は大怪我でプレースタイルが変わり、中村選手はワールドカップにどうしてもコンディションが合わなかった。残念でなりません。


 二人が第一線を退いてから、私も日本のサッカーを見る機会が減った程です。


 サッカーにおいて10番というのは特別な数字です。サッカーのスタイルや価値観は時代で変わるものですが、選手個人のイメージはあれど、チームの中心として名前の頭に番号をつけて呼ばれるのは、10番だけなのです。


 どれだけゴールキーパーが優れていても「1番マヌエル・ノイアー」とは呼ばれません。でも「10番中村俊輔」「10番中村」とは呼ばれるのです。野球の4番バッターみたいなものですかね。


 贔屓目もあるでしょうが、背番号10がよく似合う選手だと思います。


 敵陣でフリーキックを得た時に湧き上がるあの期待感。スルーパスが相手ディフェンスラインを切り裂いた時のあの高揚感はもう味わえないのかなあ。指導者として再びファンタジスタを日本にもたらしてくれるのかなあ。


 残念なような、期待するような、何とも不思議な気持ちです。故障を抱えながらも44歳までのプレー、お疲れ様でした。


 ちなみに、彼の一番好きなプレーは2003年コンフェデレーションズカップ対フランス戦のフリーキック。


 ゴール正面左寄り、距離は30メートル。セオリー通りならば右利きのキッカーが蹴る場面で、当時の日本代表には遠藤保仁という名手もいました。


 その遠藤が先に助走し、蹴らずに通過したのを見たフランス代表ゴールキーパーのバルテズが、次の中村俊輔に合わせて一歩だけ右に踏み出した所へ、バルテズから見れば左側のドライブのかかった速いシュート。


 左足キッカー特有の外に切れるボールだったら、反応のいいバルテズは触っていたかも。実際、ドライブ性のシュートにもギリギリでしたし。


 マンU戦の2本めのフリーキックと共に、今でも何度もリピートしてしまうプレーです。


 また中村俊輔みたいな選手が現れて、日本代表の試合をガッツリ応援する時は来るんだろうか…

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