ある日のこと 4

ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


『カクヨーム王国』では、それぞれのカクヨムさんたちが、それぞれの本屋さんを持っている。その本屋さんでは、なんとその店主のカクヨムさん達が書いたお話のアトラクションに、無料で参加できるのであーる。


さてさて、本日も昨日の和響わおんとやらを覗き見してみよう。


今日も彼女は、まず自分の本屋へ立ち寄る。そして、そこに届いたお手紙に順番にお返事を書いているようだ。


――おお!女神さま!こ、 これは!うろん堂の新しいシリーズの感想!なになに?ギャンブルする男性、どんな品があってどうなるのか。展開が楽しみです♡きゃー! 女神さま早速ですか! 超嬉しいです。そうなんですぅ。昨日新しいの始まったんですぅ。そうそう、この男、昔のダメな彼氏がモデルですっと。リアルでそのダメ男の彼氏だった人がどうなってるかは知らないですが、今度こそ幸せにしてあげたいですっと。はい!返信完了〜! 今日の返信一番が女神さまで嬉しいです〜!


と、ここで一旦、カクヨーム王国を抜け出して、現実ワールドへワープした彼女は、の冠が取れない程度にそこそこ家事をこなし、また、このカクヨーム王国へと帰ってきた。


――良し! とりあえずは、読み切ろうと思ってた、植原翠*10月新刊発売中さんの、


【『タイムカプセル―ヒマワリの花言葉―』】https://kakuyomu.jp/works/16816927860832782424


を読破せねば!これはちょっと一話一話が長いから、隙間時間というよりは、がっつり読書のつもりで行きたかったんだよねぇ。週末我慢してたから、やっと読めるぅ!ではいざいかん!『タイムカプセル―ヒマワリの花言葉―』へワープ!



妄想世界は大変便利。あっという間に、植原翠*10月新刊発売中さんの本屋の前に到着した。


ここは「ホラーシティ」、街並みの時間帯は常に夜更け設定である。そして、一つ一つの本屋も、おどろおどろしい古い洋館が立ち並ぶ。ひゅぅっと、時折音を立てながら、生暖かいような風も吹いたりして、街全体を包み込む深い霧が、ゆらゆらと揺れ動き、まるで街全体が得体の知れない蠢く生き物のようだ。耳をすませば、時折悲鳴らしきものも聞こえる。気がする。


――い、いよいよ、背筋が凍りつき始めた二話から、一気に行くぞ……。お、お邪魔しまぁす……。


恐る恐る、『タイムカプセル―ヒマワリの花言葉―』の扉をあける……


ぎ‥ぎぎぃ…ぃぃ――…ぃ――――…


――よ、よし、い、いけぇぇぇ………!


こうして二時間ほど、妄想アトラクションでホラー作品を満喫した彼女は、最後の作者あとがきまで進み、


――ひぃーーーーー! 怖すぎる! 作者あとがきが一番ホラーだった!!! こ、これは、ここまで読んできて、最後にこれを読むからこその最強ホラーなあとがきっ!!


思わず重たいお尻が飛び上がってしまったようだ。早速その興奮をお手紙にしてポストに入れ、ふぅと一息。実は、植原翠*10月新刊発売中さんの書籍本【『猫の木』物語。】を密林で手に入れて、手元にあるのだが、その表紙は猫の被り物をしたカフェ店員さんと、OLさんのとっても優しい雰囲気の物だった。彼女は最初数ページ読んだが、かなりほんわかなイメージだったからゆえ、そのギャップに慄いている。


――お、恐るべし、プロの小説家さん!!すごい勉強になりました!!


などと独り言を言い、また一旦現実ワールドへと戻っていった。彼女の本日のカクヨーム王国での時間は、もう終了かと思われた。


かに見えたのだが、


――やっと戻ってこれたどーーー! ただいまっ! カクヨーム王国! ビバ! カクヨームーおーうーこーくーーーーー!


ハイテンションで戻ってきたようだ。さて、ではこれからの時間どうするというのだろうか、もう少し観察してみようではないか。


彼女は何やらまた自分の本屋でお手紙のお返事を書き書き。この光景はもう見慣れてきた。きっとこれを読んでいる人がもしもいれば、このくだりはサクッと流すべきだと思っているだろう。文字数が無駄に多いのは、眼精疲労の元になるからだ。とうわけで、少し早送りして見てみよう。


――あの、赤いきつねのやつ、結果出てるっぽーい! イベントシティへレッツゴー!


大きな声で彼女が叫ぶと、イベントシティへとついた。便利。妄想世界。どうやら今日のイベントシティは大変な人出である。様々なコスをしたカクヨムさんたちが、こぞって大きなホログラムの掲示板を眺めている。どうやら何やらコンテストの発表があったようだ。あちらこちらで、あぁ、だめだったぁ。お、あの人の作品だ、などと声が聞こえてくる。では、彼女の作品はどうだったろうか、まぁ、書くまでもないが。


――えっと、えっと、えっと、あぁぁぁ、ないわぁ。そりゃそうか! まだ書き始めて間もないし! ってことでもなさそうだってのは、自分が一番知ってるってばよ! なんつって。勉強のために、受賞作後で読むようにポチッとな。知ってる人がいなくて残念だったなぁ。ずっとランキング一番になってた、


【母と恋バナしてたら、俺が母に孫の顔見せられない理由を話す事になってしまった 作者:北島 悠】https://kakuyomu.jp/works/16816700429626757440


さん、最近仲がいいんだよね! てかこの作品を通して、北島さんと出会ったみたいなものだけど! むふふ。ここではちょっと紹介したらあれだけど、一週間限定で、ものすごい作品をただいまアップ中。むっちゃえろっぽすぎるので、かなりな世界なので、ご興味のある方は是非!なやつだ。でも、覚悟して行かなきゃだけどね。後でまた読みにこうっと!


【妻の代わりに僕が赤ちゃん産みますっっ!! ~妊娠中の妻と旦那の体が入れ替わってしまったら?  例え命を落としても、この人の子を産みたい 作者:北島 悠】https://kakuyomu.jp/works/16816927860596649713


もうすぐマイルドバージョンになっちゃうらしいからねぇ。それもそれで楽しみな設定ではある。大変興味ぶかい。もうこれは、北島さんにしか書けない作品だと思うなぁ。



などと、イベントシティの人混みの中で考えながら、やはり都会は苦手だななんて言いながら、ちゃっかり他のイベントもチェック。


――うーむ。イケメンコンテストの十万字は無理よりの絶対無理。でもって、《〈メディアワークス文庫×3つのお題〉コンテスト》は、ううむ。かけそうなジャンルがないなぁ。泣ける青春を私の黒歴史で書いたらきっとアウトなやつやしな。うむ。でもって、これはどうかな? あ、出っぱなしさんが書いてたやつだ。《料理研究家リュウジ×角川食堂×カクヨム グルメ小説コンテスト》か、ううむ。お料理ものを私が書くと、なぜかR指定作品になっていくんだよなぁ。不思議なことに。これもだめかなぁ、って、ま、いっか! そのうちなんか浮かんだら書こうっと!


そんなことをでかい独り言で言いながら、そうだそういえば、と思い出したかのようで、


――珠ちゃんとこの近況カフェへレッツゴー!


と声をあげた。瞬間移動。全くもって便利な妄想世界。最近仲良くなったリアル天才中学生の近況カフェの伝言板の目の前についた。


――ふむ。なになに?和響さんのエッセイ、まだまだ全然読めていないのですが、日常の出来事から世界がどんどん広がっていく感じがして、本当に好きです!!!!和響さんの明るさがぶっ飛んでます!!!!ってか、もうめっちゃかわええやつやん♪ 超おすすめエッセイ書いてるんだよねぇ。大好きなカクヨムフレンズさんなんだよね。


【きもひでぼろぼろ  作者: 珠】https://kakuyomu.jp/works/16816452220508888081


恐怖!実録!圧倒的ゴミ溜め!って紹介してるけど、なんかすごくありのままで、大好きなエッセイなんだよね! 今日は行けなくて残念!




と、こんなふうに、本日のカクヨーム王国でのフレンド交流生活を楽しんだ彼女は、これから、アルコールが入っては書けない「占いの館」を書くために、製作ゾーンにいくそうだ。そしてその後、きっといつもの妄想日記を書き、よろず屋話は後廻しにするのだろう。そういう女である。きっと、はぁ、楽しかった! もうこれで1日一話でよくね?などときっと考えているのだ。


そんなこんなで、まだカクヨーム王国での時間を満喫するようだが、このお話は、今日はここまで。



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