第9話 リスニングの鍛え方

英語の4技能(話す、書く、聴く、読む)の中でどれが1番大切かと問われれば、「聴く」ではないかと、オレは思う。相手の言っていることさえ分かれば、こちらの返事は、"Yes," "No," "Thank you," くらいで済む。なので、どうリスニングを鍛えるか、それが問題だ。


まず大切なのは、自分が理解したい目標を設定するということだと思う。BBCやCNNのニュースの内容を理解したいのか、外国人の友達のしゃべっている事を分かるようになりたいのか、字幕なしで洋画のストーリーについていきたいのか、それが問題だ。スピーキングの練習同様、自分のターゲットを明確にするところから修行は始まる。


次に教材を準備しよう。先の目標を実現するための教材だ。単に聞き流しているだけではいつまで経っても聴きとれるようにはならないので、答え合わせのためのスクリプトも必要になる。最近は洋画のスクリプトもネットで確認することができるので活用しよう。


また、勉強は机に座ってやるべきだ。先に述べたように聞き流しではリスニング上達はおぼつかない。少なくともオレの場合はそうだ。だから集中して聴き取るためにPC相手に机に座り、イヤホンで明瞭な音を拾った方が良い。もちろん自分が聴き取れなかったところを何度も確認して理解に努めることは言うまでもない。


理解を記憶として定着させるためには、自分でもしゃべることが大切だ。口に出してしゃべろうと努力することが、リスニング上達の早道だと思う。


また、会話の英語が速すぎて聴き取れないという人は、その原因がリンキングにないかを確認しよう。仮に "What are you going to tell him about her?" という文章を聴き取れなかったとしよう。いくら聴いても「ワッダヤガナテリマバウドゥル?」としか聞こえない。こんなときに再生速度を調整して x 0.75 にしたとて、「ワッ・ダヤ・ガナ・テリマ・バウ・ドゥル?」と聞こえるのが関の山だ。これは単語と単語がつながってリンキングしている事に原因がある。なので、リンキングの法則自体を勉強しなくてはならない。とはいえ、法則の数は限られているのでが安心してくれ。


英単語、すなわちボキャブラリーも重要だ。当たり前だが知らない単語は聴き取れない。未知の単語が少数なら文脈から推測することもできるが、それも限界がある。だからできるだけ多くの英単語を覚えるべきだ。知っておくべき英単語は、ニュース、日常会話、洋画などでそれぞれ違っている。自分のターゲットに応じた英単語を覚えよう。

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