オレンジ

「出身は?」

「好きな食べ物は?」

「休日はなにをするの?」


人と知り合うと、こんな質問を交わし合う。

本当に面倒くさい。親密になりたいのなら、質問は1つでいい。


「好きな色はなんですか」


それ以外のことは話すうちに、おいおいわかる。おいおい、分かればいいことなのだ。

オレンジ。

それはちんちくりん。で大切にしている色。

そして私の好きな色。


色には人それぞれイメージがあると思う。緑ならどうだとか、黒だったらどうだとか。自分のなかのそのイメージを大切にすること。

それはこの店を開くときに決めたことだ。


オレンジの灯。

オレンジの光に照らされた看板。

オレンジがかったウッド調。


ここは私をどんな時も温かく包み込んでくれる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る