砂漠の中に潜む謎。砂に埋もれる滅びた種族にまつわる冒険譚

  • ★★★ Excellent!!!

 まず、この世界観に惹かれました。異世界ファンタジーは数あれど、砂漠の国を旅する三人組+謎生物を主人公に据えた作品は、他にないのではないかと。

 もうこれだけで新しい物語とお薦めできる点でもあるのですが、登場人物も個性派揃い。それぞれ登場時に受けたイメージと、話が進むにしたがって明らかになる彼らの過去のギャップがとても印象に残ります。

 旅をしながら「水の蜂」について調べて行くうちに、現在水を分配している側に不穏なところが見え隠れ。水の蜂は本当に滅んでいるのか、何故彼らはいなくなったのか、気づけば主人公の一人である歴史オタクの学者チャッタのごとく、ふむふむあの遺跡画があったという事は…などと分析をはじめてしまいそうに。

 キャラクターの魅力はバトルシーンでも発揮されるので、ぜひ章単位での一気読みを楽しんで欲しい作品です。

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