拘束プレイとステータスかくにん

今日は日曜日。休日はいつも昼に目を覚ます私だけど、今日は朝に目を覚ましていた。


なぜって?


『ぜったい!ぜーったい!明日は一緒にゲームするから!』


昨日嫌という程朱里に言われた言葉である。


昨日さ、ログインしてすぐ、朱里に待っててねーすぐ行くからねーみたいなこと言われたじゃん?


でもさ、スライムさんに会いに行って、白熊と戦って、結局すぐログアウトしてさ。


すぐ寝て、しばらく経って起きたら通知の件数が凄いことなってた。


あと、すっごい朱里が拗ねてた。直接見てないけど、フグみたいになってたんじゃないかな。


ぷくーって。


そんな訳で、お詫びとして、今日は朝から一緒にゲーム。


さて


「リンク」







目が覚めた。


森だった。


「……あー。そっか。白熊と戦った所からリスタートなのね」


てっきりあの教会からかと。


マッスルマッスル♪どんどん♪


あ、電話だ。


『ほのかー?どこー?』

「もりぃー」

『……なんで?』


なんでって言われるとー、長くなるけどー。


「スライムさんをー─────」

『あ、いい。話さなくていい』

「どうして?」

『長くなるでしょ。スライム関連は。後でゆっくり聞くよ』


ぅんー。そうかなぁー?1時間くらいしか話したことないけど。


長くないよね?


『それで?森の中にいるのは分かったけど、街に帰るのにどのくらいかかる?』

「えっとー。帰り道わかんないです」

『ステータス開いて、左下にマップってあるから、それ開いたら街まで案内してくれるよ。時間の目安も出るから、それ見て』

「へー」


運営さんやさしっ。方向音痴にはとてもありがたい機能ですなー。


早速マップを開いてみると、およそ20分だって書いてあった。


「20分くらい、らしい」

『ん、わかった。私は隠れてるから、街に着いたら連絡してね』


ん?隠れる?なんで?


『逃げないと、めんどくさい子がいるから』

「……あー。昨日の」

『そう』


あのー。朱里を慕ってた?のかな?崇拝?まぁ、そんな感じの子だよね。


「友達になればいいのに。せっかく近づいてくれるんだから」

『私は!友達が欲しいのであって!あんな貞操の危機すら覚える、危ない子はいらないの!』

「昔から、変な人に好かれるよねー」

「……うん。ほのかはまだマシな方だからね。出会えてよかったよ」


マシってなによ。私が変みたいじゃん。


ちょっと、スライムさんとかが好きなだけだし。


へんじゃないし。


『なるはやで、戻ってきてね』

「んー。善処するー」


そう言って通話を終わらせた。


そういえば、スライムさんはどこ?


辺りにはいない。


「スライムさーん。どこー?」


そう言うと、スライムさんが地面からにょきって出てきた。


「もぐってたの?」


もー。かわいいなー。


スライムさんを頭に乗っけると、ふと思い出した。


っと。そーいえば、昨日色々ゲットしたっけ。ぴこんぴこん鳴ってたし。


ステータス確認するかー。




名前:プリン

職業:学者

種族:吸血鬼(公爵)

Lv7


HP100

MP100


STR5

VIT6

AGI10

INT11

MND12

DEX117

LUK7


SP60


スキル

【ローリングマスター】【血鬼操術】【幻惑】【自動回復】【封印】【捕獲】【威圧】【痩せ我慢】【挑戦者】【公爵の威厳】【極めし者】


ユニークスキル

〖スライム愛〗〖氷王〗


称号

《異世界の使徒》《氷王》《大物喰》


装備

武器:始まりの棍棒

頭:なし

胴:始まりの服

手:なし

腰:始まりのズボン

足:始まりの靴


権利

消去権

アイテム創造権

スキル創造権


テイムモンスター

ホワイトスライム1




【公爵の威厳】

所得条件

公爵位の種族でLvを5まで上げること。


効果

相手の全能力値を3%減少させる。




【極めし者】

所得条件

1つの能力値にのみSPを振り分けた状態でLvを5まで上げる。


効果

最も値の高い能力値2倍。その他能力値にSP振り分け不可。



ユニークスキル

この世界でたった1人のみが持つことを許されたスキル。


〖スライム愛〗

所得条件

スライムを愛し、スライムに愛されること。


効果

スライムに愛される。打撃攻撃無効。スライムがレベルアップした際SPを5獲得する。スライムをテイム可能。



〖氷王〗

所得条件

単独で氷王を討伐すること。


効果

様々な、氷系統のスキルを使用可能。氷系統スキル無効。


内包スキル

【氷の世界】

【氷魔法】

【氷王】



【氷の世界】

効果

MPを消費することで特殊なフィールドを生み出す。MP全体の10%消費毎に直径10mを変化させる。


フィールド内では相手のSTR、AGI、VIT、それぞれ10%減少。氷系統スキルの効果上昇(中)。


【氷魔法】

効果

氷魔法を覚えることが出来る。


使用可能魔法

なし

*魔法を覚えてください。


【氷王】

効果

自身の全能力値、それぞれ30%づつを消費し、消費した分周囲を凍てつかせる。



《氷王》

氷王を初めて討伐したものに与えられる称号。氷系統スキルの効果上昇(特大)。


《大物喰》

レベル差が10以上あるモンスターを討伐した者に与えられる称号。レベル差が10以上の敵との戦闘時、最も値の高い能力値2倍。




テイムモンスター

ホワイトスライム



「……おぼえきれねー」


多いよ。ぜったい何個か忘れるって。


「スライムさん、覚えきれるー?」


そう尋ねると、スライムさんは体を横に振った。


「だよねー」


あー。そーいえば、装備もあったし。権利も、かくにんしないと。


あー。権利はもう、今使っちゃうか。残しといても忘れそうだし。


消去権は。


んー……。


「消去権行使。レベルを消去」


《大物喰》を常に発動させてたいんだよねぇ。スライムさんのレベルが上がればSPもらえるしー。どうせ、DEX以外に振れないし。いいよね。


『レベルを消去します。1度消去したものは権利でしか復活させることができません。本当によろしいですか?』

「はいっ。モーマンタイです」


プリンはたまに、死語を使う。はてさて、どこから影響を受けたのやら。


『レベルを消去しました』


よし、おっけ。つぎ。


アイテム創造権は、希望のアイテムの効果を入力すると、近しいものが作れるんだよねー。


素材の質とか、DEXとか、関係するんだって。あと、ヤバめのは作れない。即死とか、無効化とかね。


けっこう強いよね。レアな方なんじゃないかな。こんな権利、ぽんぽん渡さないでしょ。


さてと、素材は白熊のでいいとして。効果はどーしよ。


んー。


……ん。決めた。


〘氷鎖〙

DEX30

装備スキル

【操作】

【氷縛】

【レベルアップ】


【操作】

効果

思いのままに操ることが可能。DEXに依存して操作精度と範囲が変わる。


【氷縛】

効果

捕らえた対象のSTR、VIT、AGIを20%減少。さらに凍傷を付与する。


(*凍傷になった者はHPが10秒毎に1%減少する)


【レベルアップ】

効果

使用するほど付与される能力値が上昇する。




私のステータスはでばふ?系が多いから、それにちなんだやつにした。


かなり強いと思う。


つぎに、スキル創造権はー。


えっと、こっちも入力式で、近いスキルがユニークスキルとして登録される。まぁ、アイテムのやつとほぼ変わんないね。


こっちは少し悩んだけど。


〖天回〗

効果

直径1メートル以内にある物質を回転させる。回転させるほど攻撃力に補正(特大)。



やっぱねー。白熊討伐の決め手は回転かなーって。ほら、【ローリングマスター】と合わせれば、ちょー強力じゃん?


補正は最大で特大っぽいんだよねー。どんくらい補正されるかは知らないけど、多分すごい威力出るんじゃないかな?


あと、装備の確認かぁー。それで最後かな。



〘氷王のイヤリング〙

DEX40

装備スキル

【自動氷壁】

【レベルアップ】



【自動氷壁】

効果

1日に10回まで、氷壁を出現させ自動では攻撃を防ぐ。氷壁の強度はDEXに依存する。



〘氷王のパーカー〙

DEX20

装備スキル

【霰雲】

【魔力凍結】

【レベルアップ】



【霰雲】

効果

広範囲に霰を降らせる。霰が降っている範囲の氷系統スキル効果上昇(特大)。霰を降らす範囲や時間はDEXに依存。



【魔力凍結】

効果

受けた魔法の効果をDEXに依存して著しく減少させる。


〘氷王のショートパンツ〙

DEX30

装備スキル

【氷結】

【全魔法効果上昇】

【レベルアップ】


【氷結】

効果

相手から受けた炎系統スキル効果減少(特大)。



【全魔法効果上昇】

効果

全ての魔法効果を上昇(中)。



〘氷王のブーツ〙

DEX30

装備スキル

【環境無効】

【不動】

【レベルアップ】



【環境無効】

効果

環境による制限を無効化する。



【不動】

効果

1分以上その場から動かなければ全能力値が上昇(中)。動くと解除される。




〘氷王の長銃〙

DEX30

装備スキル

【氷雪装填】

【六の魔弾】

【レベルアップ】


【氷雪装填】

効果

自身の能力値を消費して弾丸として撃ち出す。また、弾丸が着弾した周囲を凍てつかせる。消費された能力値は1日経つと元に戻る。



【六の魔弾】

効果

六つの効果を持つ魔弾を撃ち出す。1日にそれぞれ1発ずつ撃てる。





「これまた、長いな。覚えるのが大変」


まぁ、でも、一気に増えたのならマシかな。間隔あけてスキル増えると前のやつ忘れるし。


そういえば、装備合わせるとすごいことなるよね私のDEX。


あ、そーいえばSP振り分けてなかったから、振り分けといて。それで計算してみよう。


えっと?


素のDEXが327で、そっから4倍の、1308。


まさかの4桁。


これ、かなり強いんじゃ?


DEX以外ゴミだけど。


そんなことを思いながら、氷王シリーズと呼ばれるそれを、身につけてみた。


イヤリングは白金色で雪の結晶みたいな形をしたものの中央に、サファイアなのかな?分からないけどそんな感じの宝石がついてるやつ。


パーカーはオーバーサイズで、とてもかわいい。こっちは特に刺繍もなく、綺麗な白色で、可愛い。


あと、くまさんの耳ついてた。


ショートパンツは淡い青色で、パーカーでほとんど隠れる。足を動かすと少し見えるかな。


ブーツはアウターより少し白めの厚底。かわいい。


長銃は、白基調の銃身に、青いラインが入っている。長さは、だいたい1メートルちょっと。四角張ったフォルムで、手持ちの部分にかけて斜めに曲がってるやつ。直角に打つとこがついてないやつ。名前は知らない。


んー。私はファッションにはとても疎いので、正直似合ってるかは分からないけど、個人的にはいいと思う。


これで、確認終わりかな。


ちょっと確認時間かかっちゃったな。


急いで街に戻らないと、朱里が拗ねる。


「んー!よし!スライムさん!街に戻ろう!」


そう言って少し伸びをして、街に小走りで向かった。







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