第3話 魔物が出ました!


「えっ?ミハイル。不気味なお魚さんのあれは何ですか?」

「サハギンと言う魔物です。ミスナ様。私が片付けましょうか?」

「折角エリス様授かった魔法ですから少し試してみたいです。」

「わかりましたミスナ様。私は防御に徹しますね。」


海から上陸してくるそれはピラニアみたいなギザギザの大きな歯を持ったお魚に人間の手と足が生えている不気味な魔物でした。見た目がもう気持ち悪いですね。


「早速魔法試してみましょうか。サンドカッター!」


ヅパッスパッ!


三日月形の砂の刃が魔物に向かって飛んで行きサハギンとか言う魚の魔物を3枚おろしにしました。切れ味が良いですね。


「サンドランス!サンドボール!サンドレイン!」


ドスッ!ボンッ!シュピピピピッ!


20匹以上居たサハギンはあっという間に倒されミハイルに回収されて消えました。攻撃魔法もいろいろ試せましたね。


「お見事です。ミスナ様。魔物は私が回収しておきますね。異空間収納。」

「ええ、ありがとうミハイル。その手に持っている黒紫色の塊はなに?」

「これは魔石と言いまして魔物の体内にある魔力結晶です。ミスナ様。」

「何に使うものなの?」

「主に魔力を必要とする魔道具の動力源として需要がございます。純度の高いものは輝きがあり金銭的価値が高く宝石同様に取引されます。ミスナ様。」

「そうですか。お金に換金できるのは良いですね。通貨単位とかはどうなっていますか?」

「通貨単位は統一通貨で単位はゴルドとなっております。1ゴルドがミスナ様の居た世界での100円相当になります。銅貨が1ゴルド、銀貨が100ゴルド、金貨が10000ゴルドとなっております。」

「そうね、魔石以外にも鉱物って換金できるかしら?」

「もちろんできますよ、ミスナ様。」


おじいちゃんによく砂の事は聞かされていました。砂には砂鉄が含まれています。それを取り出すイメージで少しやってみましょうか。


「鉱物抽出!鉄のインゴット!」


目の前に純度の高い鉄のインゴットが出来上がりました。(創造主エリス様)と丸印で紋章風にしたエリス様の刻印を押してあります。こういった紋章付きの物を売ればエリス様の御名も浸透し資金は調達できるでしょう。一石二鳥の妙案ですね。


「ミハイル。この鉄のインゴットの収納おねがいできるかしら?」

「畏まりました。ミスナ様。異空間収納。」

「ありがとうミハイル。」

「造作も無い事です。ミスナ様これからどうなさいますか?」

「そうですね。私はエリス様の忘れられた御名を取戻しお力を回復して差し上げたいのです。取りあえずは近くの街か何かに行って情報収集してみたいですね。」

「それでしたら、ここから海岸沿いに北上した所に人間の集落がございます。ミスナ様。」

「ではそこに行ってみましょうか。」


私達は北に在ると言う集落へ向かって歩き出しました。




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