『娘の遺体は凍っていた』から事件を読み解く

持病の引き継ぎに関する矛盾

唯わたしは殺す時に、腰の太刀を使ふのですが、あなた方は太刀を使はない、唯權力で殺す、金で殺す、どうかするとお爲ごかしの言葉だけでも殺すでせう。


『藪の中』芥川龍之介




金子圭一

『爽彩さんは小学校の頃、パニックになることがよくあったと小学校から引き継ぎがあり、特別な配慮や指導をしていこうと話し合っていました。』


お母様

『担任の先生から連絡があり、「病名を言わないで帰ってしまった」と怒っていたので、私は「小学校からの引き継ぎ書を見ていないんですか?」と指摘したら、見ていないと言う返答。爽彩の持病についての引き継ぎがうまく行われていなかったようでした。』


 校長は『特別な配慮や指導』と言っているが、担任は『見ていない』と言っている。

 北光小学校での様子を読んでいると、障害に対してかなり配慮していたようだ。お母様も引き継ぎの存在を認識していたので、北光小学校が引き継ぎをしていないとは考えられない。


 校長が実は無視していたのか、担任がスルーしていたのか、いずれにせよ、どちらかが嘘を吐いているということになる。

 或いは、どちらも正しいという可能性もある。教頭の段階でストップしていたということも有り得る。

 もし北光小学校が引き継ぎをしていなかった場合は、校長が嘘を吐いていることになる。


 この点、一見いじめとは無関係に思えるが、教師の心理状態と対応に大きく影響した可能性があるので、ここははっきりさせるべき事案であろう。

 そもそも、いじめとは関係なく、障害に対する配慮を欠いた対応は、それ自体が問題であろう。北星中学校の認識および指導には、問題があると言わざるを得ない。


 ちょっとYou Tuberさん、北光小学校に確認しろ。いや、して下さい。

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