Vocab(単語) test の勉強と、姉

妹の話題が多かったので、本日は姉の話を。


彼女は、前にも書いたようにとても面白い、頭の回転の早い子で。


幼いころ(まだ小学校に入って間もないころかな?)

姉にサンタクロースについて教わったとき、

(彼女は、サンタを国の福祉のようなもの、と教えてくれました)

なるほど!と思った私は。


プールで出会った大人に、サンタクロースと国の福祉について、誇らしげに語ったそうです。


その相手は、

「なるほどー、そうなんだ!」

と笑顔であいづちを打ってくれたあと。


私が離れた後、

「あの子、サンタクロースを信じているんだって笑」

という様子で、微笑ましそうに噂をしていたことを、なぜか覚えています。

(大人のそういう様子は、なぜか耳に入るものです)

え、まじで信じてないの?なんで?本当のこと話してあげたのに?と思ったものです笑


姉は子どものころは長女体質でもあり、

努力家で、頭もよく。


勉強も、忙しいのによく教えてくれました。


そんなある日。

単語テストを控える私は、姉に勉強を教わることに。

確か、20個ほどある、(小学校六年生には)難しい単語の意味を、英語で書き綴ることができるか!というテストです。

もちろん、日本語訳を覚えるだけでは、点数を取ることができません。


その中に、テストに出た単語で覚えているものを。

Assure: To make someone sure, 念押しする

Sue : (英語の言い回しは忘れました) 訴える

?? : 有頂天になる(英語の単語そのものを、残念ながら忘れました)

Vulnerability: something fragile, 脆弱さ


ポンコツな脳みそですが、二十年近く前のことなので……。


ともかく、sueという単語を見て、姉は。


「こういうのは、なんかと関連づけて覚えると忘れないんだよ。ハチミツの友達に、Sueって子いるでしょ?」

背の高い、とてもひょうきんな女の子です。


「うん、Sueいるね」

「Sueが、その面白さで訴えられた、と覚えなよ」

(本人には聞こえない場所とはいえ、ひどい)


そう言われて。


姉にテストしてもらった時。


「Sueは?」

「有頂天になる!」


いろいろごっちゃになってしまった、私でした。


ただ、姉のやり方は非常に理に適った方法で、

私はいつになく、高得点を取ることができて。


先生に

「まだ来て一年もたってないのに、他の同級生たちの平均よりも、高い点数を取ったね!

よく努力したよ」

とハグしてもらったんです。

姉、あのときはサンキュー!


姉は小さいころ、いばりんぼうでしたが、とても面倒見がよく。


彼女が子どもの時の夢で、

家が火事になってしまい、

妹を助け出した後、なぜか私が絶望して、「もういい!」と叫んだまま、燃え盛る家に走って戻ってしまって。

(何が「もういい」んだか、夢の中の私……)

そこに、ヒーロー姉が、私を抱き上げて助け出す、というものを見たそうです。


そういう夢を見るのって、姉、かわいいな。

(ちょっとこわくもあるけど、まあ夢ってそんなもんだし)

今はそうでもないけど、当時は典型的な長女体質でした。


姉と一緒に観た、Charlie’s Angel (2019年版でなく、キャメロン・ディアスのやつです)、

妹も一緒に、三人で抱き合って観た、怖かった「リング」や「らせん」シリーズ、

Z-100という、当時流行っていた曲を流す、ラジオ局、

Rickey MartinやEnrique Iglesias。

ブリトニー・スピアス、ビヨンセ。

Backstreet boys、エムネム。

ドラマの、フレンズ、Dawson’s Creek。


子どものころ夢中になったものは、姉に教わったものばかりで。


そんな姉は、当時の同世代と同様に、ジャンティン・ティンバーレイクに夢中でしたが。


私は、

エンリケ・イグレシアス。


みなさんは、ビヨンセ、ピンク!、ブリトニー・スピアスが出た、ペプシーのCMを覚えていますでしょうか。

ローマのコロッセウムのような場所で、

力強くセクシーな三人の美しい奴隷が、

クイーンの名曲“We will rock you”を歌う、伝説のCMです。


あのCMの皇帝役が、エンリケ・イグレシアスです。


エンリケ、歌がうまくてかっこよかったんだよなー。


姉妹同士で、好きな芸能人の話をするのも、本当に楽しくて。


勉強に明け暮れた日々の、大切な思い出の一つです。


かと思うと、ある日小学校で配られた「みんなのうた」という、冊子を見つけ出して。

姉と一緒に、途中からは妹と三人で思い出にひたりながら、声が枯れるまで歌ったこともあります。

大きな古時計、切手のないおくりもの、サンタが街にやってくる、手のひらを太陽に……


日本に住んでいる時は、見向きもしなかった、ださい「みんなのうた」。

それなのに、涙が出てしまうくらい、懐かしくて。

幸せな、ひと時でした。


姉も、妹も。

日本での思い出や、

アメリカでの楽しい経験、つらかった出来事、

あるいはどうでもいい時事ネタ、

さまざまなことを同じ肌感覚で共有できる、同士という感じがします。


同世代の、同じ体験をした戦友、みたいな。

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