心の揺れが伝わってきます

 連載中の作品ですので、公開済みの部分までの感想です。

 まず、過去への旅は最初の回想から始まってるのだなぁと感じました。

 そしてこの過去の旅なのですが、色々な作品で回想シーンがある場合に唐突な印象を受けるものもある中、旅をしながら昔を振り返るという手法を使っていることで自然に物語に溶け込んでいます。うまいやり方だなぁと感じました。

 また、『私』と和樹は恋人同士ではなく、あくまでも『男女間の友達』ということなのですが、現時点では田中くんが和樹との対比という形で少し出てきています。今後どのように関係してくるのか、期待が持てます。

 キャラクターとしては和樹が良いと感じました。マメなところや『私』へのさりげない好意的な感情が伝わってきます。

 一方、『私』も友達同志という括りから突き抜けられずにいてモヤモヤしているという心の揺れもあって、それも良いと感じました。